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ETロボコン関西地区独自勉強会の開催(8/1)

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 8月1日にETロボコン関西地区独自勉強会が,弊社(富士通ラーニングメディア)の関西ラーニングセンターで開催されました.
 ETロボコンの参加者には,全国共通で事前(5月~6月)に,技術教育会1と2を無償で受講でき,開発環境の準備やUMLの書き方,分析・設計モデルの作成について学習できる機会が設けられています.(今年の関西地区の技術教育会はこちら
 従来は,この技術教育会1と2だけを開催していたのですが,本年度からは各地区で独自の勉強会を開催する動きがでてきています.5月に南関東地区でモデリング事例研究会が開催されており,それに続く地区独自勉強会となります.
 今回初の試みということもあり,ETロボコンに参加する選手にとって有益な情報は何かを実行委員会でも議論し,セッション内容を検討し開催しました.

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・午前の部
 午前は,設計モデルから実装モデルへの変換をテーマとし,各開発言語ごとにセッションを分けて開催した.技術教育会でも設計,実装については解説しているが,開発言語はC++に限定しての解説となっている.LEGO Mindstormsで利用できる開発言語はC++以外に,C言語やJavaも利用できるため,C++以外の言語を使用するチームの方々をフォローするという意味もあり午前はこのテーマを選定しました.
 結果的には,参加者としてはC言語が26名,C++が24名,Javaが2名となった.Javaが極端に少ないのは,例年Javaで参加するチームが全体の1割に満たないという状況に加え,今年から採用されたLEGO Mindstorms NXTの二輪倒立振子関連APIについてJava用のものが実行委員会から正式に提供できなかったということもJava離れにつながったのでしょう.
 私はJavaのセッションを担当したため,他の言語のセッションの状況は見れなかったのですが,みなさん熱心に受講していただいていたようです.C言語では,設計モデルとしてUMLを利用した場合,そこからオブジェクト指向言語ではないC言語で如何に表現するかなどが盛り込まれていました.

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 お昼休みはご飯を食べながら気楽に話が聞けるようにと,ランチセッションを設けました.当初実行委員内の目論見としては,10名くらいが集まればいいかなあと考えていましたが,募集を開始すると一番人気で,51名もの参加者が集まりました.お弁当を食べながらのセッションということで,気楽に聞けて良かったという意見や食べるのに集中してセッション内容が頭に入らなかったなど賛否両論のご意見をいただきました.今後の企画の検討項目にしたいと思います.
 なお,セッション内容はトレーサビリティに関する内容でした.ETロボコンでもみなさんにモデルを提出していただいておりますが,このトレーサビリティが確保できていないドキュメントを多く見かけます.審査員のみなさんもこのあたりはしっかりとチェックする観点なので,今年の提出ドキュメントについてはトレーサビリティが確保されているとうれしいです.期待したいところです.

・午後の部
 午後は,今年からNXTが走行体として加わり,nxtOSEKベースで稼働することから,リアルタイムOSに関するセッションを設けました.RTOSの概要に始まり,スケジューリング,タスク分割,OSEK仕様と非常に多岐に渡った内容でボリューム満点でした.今大会で,初めてRTOSを扱うことになった方にとっては,やや高度な内容まで含まれているため少し理解しずらかった様子の人もいました.なかなか,このような話を聞く機会はないので,貴重だったのではないでしょうか.
 また,午後の部のもう一つのセッションは,過去モデル紹介を開催しました.過去にETロボコンに出場された方が継続して参加される場合もありますが,初めて参加という方にとってはモデルをどのように記述すればいいかについては悩みの種であります.過去に私も初参加した際は,何を提出していいかわからずとりあえずUMLで記述した図だけを印刷して提出し,会場に掲載されている他チームを見るとその違いに愕然としたことがあります.そういった面で初参加チームの敷居が高くなってきていることもあり,このセッションで過去の大会でどのようなモデルを提出しているかを審査ポイントもからめて話しする機会が設けられたのはとても有意義であったと考えております.実際参加された方々のアンケートを見ても過去モデルのセッションの理解度は高く,今年の関西地区のモデルは品質が高くて優劣がつけがたいという悲鳴をあげられるとうれしいなあ・・・

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 また今回の地区独自勉強会では,上記のようなセッションと併設で,QA(なんでも相談)コーナとテストコースを用いたプチ競技会が開催されました.今回はセッションを聞くということをみなさんメインにされていたようで,QAとテストコースの利用者は少なかったです.こういったせっかくの機会なので,アグレッシブに実行委員を困らせるくらいの質問や相談があってもよかったのかもしれません.

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勉強会後は,言わずもがなですが,懇親会を開催し,独自勉強会は無事終了となりました.
 今回は初めてということもあり,人が集まるか,準備など含めて実現可能なのかという点でとても心配していましたが,いくつかは課題が残ったものの概ね問題なく完了できました.参加のみなさん,実施協力のみなさんありがとうございます.この勉強会の本当の真価が問われるのは,今年の関西地区大会当日にモデルも走行も他地区と比べハイレベルだとみなさんが実感できることかと考えております.
 ぜひ,来年以降も課題を改善して,継続していきたいものです...

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