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TSUTAYAがない! 1 音楽と録音 編

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シンガポールにはTSUTAYAがない。とても不自由です。

TSUTAYAは、ぼくの18歳以降の人生において絶えず存在していた空気のような存在です。
TSUTAYAがないことに気づいてタイヘンなことだ、と改めて思ってます。

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思えば幼稚園の時分から音楽が大好きでした。

幼児期にはクラシック音楽や、坂本九「上を向いて歩こう」や千昌夫「星影のワルツ」とかのEP盤(45回転)も、家でよくかかってました。

小学校ではザ・ベストテンを通じて歌謡曲にはまりました。
西城秀樹や沢田研二、山口百恵の歌とラジカセとともに少年期を過ごしたのです。
(いま気づいたけど、加藤ってちびまる子=さくらももこ世代そのものなのね)

中学で、寺尾聰やサザンオールスターズ、YMOにしびれまくり
高校で、佐野元春、JAPAN、Echo & the Bunnymenに熱狂。ウオークマンⅡ用のカセットにエアチェックをするために毎週FM STATIONを買ってました。

そして86年に大学に入り、クルマに乗るようになって、ぼくは家から程近い、新御堂筋沿い/江坂にあった蔦屋書店に入り浸るようになったのでした。

(振り返れば、当時のあの店こそ、設立間もないカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の本社そのもの、でした)

コンクリ打ちっぱなしの吹き抜けのロフト、大きな天井扇、エッジの効いたサブカル系のムックや洋書、あらゆるジャンルを網羅する大量のCD、、、、。
2階のカフェバーとともに深夜まで開いていたあの店は、どこにもないオリジナルな存在でした。

買ったばかりのクルマで聴くための何十本ものカセットには、蔦屋書店で借りたCDから録った世界から届く音楽がいつも入っていました。

あれから20数余年。
大学1~3回生の時代をすごした江坂から、
起業のため東京へ引越してからも、中目黒でも、新宿でも、南青山でも、松江でも、六本木でも、渋谷でも、ずっとTSUTAYAが近くで音楽を紹介してくれていました。

そしてシンガポールにいる今も、東京から中身だけ持ってきた2000枚以上の音楽と共に日々過ごしています。

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しかし、シンガポールにはTSUTAYAがない。

ぼくはこう見えても(・・どう見えているかは知らんが)JPOPが大好き。いまも新譜のジャケ見や試聴が日常。いちばんの趣味はカラオケです。

コドモの頃から広告タイアップ曲やドラマ主題歌のチェックはきっちりしてました。資生堂とカネボウのキャンペーンとか月9とか。

あまりにも愛していたのを見込まれて(?)オリコンの取締役(2001~02)もやらせていただいたこともあったほどなのです。

だから、とても不自由です。

もちろんシンガポールにもCDショップはあります。しかもけっこう。

でもレンタルCDサービスはありません。シンガポールだけではなく、パンアジアで見てもレンタルCDはない。
ていうか、地球上でレンタルCDが合法で行われている国は、日本しかありません。

実際、レンタルCDをほんとに借りて聴くだけで返却しているのであれば、世界中で事業として行われているレンタルDVD同様、まったく問題ないでしょう。

しかし実態は、殆ど100%の利用者がダビングしているのです。
つまりレンタルCDではなくコピーCD

斯く言う加藤もはじめて江坂の蔦屋書店に行って以降、20数余年間でレンタルCDを少なくみても500枚以上借りていますが、コピーしなかったことはただの一度もありません。

まぁ当時(80年代)の日本のレコード会社って全て日系オーディオ家電メーカーだったからハード(録音再生機)売るために認めた、ってことでしょう。

今や日本一のレコード会社であるavexが、レンタルレコード屋の店長さんだった松浦社長が創業されたことを考えると、ガラパゴスな日本のみの視点では矛盾なさそうです。

でも、ここにきて私的録音録画補償金制度問題が再燃してきました。

アップルは一年以上前から補償金制度撤廃を文化庁に訴えています。
いろいろと↑書いてますけど、一曲150円、200円でiTunes MSをやっているアップルからすれば、iPodなどメモリ書き込み系のメーカーから補償金取るよりも、アルバム1枚200円(一曲20円弱)の合法?コピーCDのほうが、知的財産権や著作者の保護って観点だと大問題だよ、ってことかもしれないなぁ、、、、と、
TSUTAYAのないシンガポールで思ったりしております。

まぁ、レンタルCDは日本で借りるしかないか。

http://twitter.com/ykatou

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