【終活日々つれづれ】1,800円のオーブンレンジから考えた、自分のお金の使い方
今週日曜日、オーブンレンジの電源が入らなくなりました。前日まで動いていたのに。色々試してみても状態は変わりません。
SHARPのRE-S15Aという機種で、購入したのは2018年です。単身赴任を始めたときに、現地のリサイクルショップで買ったものでした。
凹みがあるという理由で、価格は1,800円でした。取扱説明書は付いていませんでした。

そこから単身赴任の間、5年ほど使いました。自宅に戻ってからも使い続けたので、気がつけば8年になります。
ですから、壊れた、もうどうしようもない、としても
「まあ、十分元は取ったよな」
と思いました。最初は。
1,800円なのですから、8年も使えば上出来です。そもそも2009年モデルだし。普通は買い替えると思います。
ところが、修理できるものなら修理してみようか、という気持ちがだんだん強くなってきました。
別に、このオーブンレンジに特別な思い入れがあったわけではありません。
高級品でもありません。
むしろ1,800円で買った中古品です。
考えてみると、自分は昔から、どうも「普通の人とは少し違うところ」にお金を使ってきたような気がします。
ブランド物の腕時計や服には、あまり興味がありません。
自分は腕時計(もちろん安物ですが)を、身につけているうちに傷をつけたり、時にはなくしたりします。
服も、そもそもコーディネートというものがよく分かっていません。色の組み合わせも、あまり自信がありません。しかも、たまに自分のどんくささで転んで、服を破いたり汚したりします。
ですから、高価なものを身につけることに、あまり価値を感じないし、逆に自分がそんな高価な物を持つことがあるとしたなら、価値がわからないことで物に対して申し訳ないと思います。
その一方で、楽器や音響機材になると話が変わります。
昔、ある楽器メーカーの特定の機能を持ったエフェクターを、同じ機能を持つものだけで何台も集めたことがあります。
同じメーカーのコンパクトミキサーも、シリーズで4台持っていました。
ミキサーですから、4台を一度に使うことは可能ですが、実際4台を一度に使ったことはありません。
エフェクターの方は集めただけで満足して、購入後、一度も使っていないものが何台もあります。
「全部集めてどうするんだ」
と言われれば、その通りです。
使いたい気持ちはあるのですが、自分に全部を同時に使うシチュエーションは見当たりません。
それでも、欲しかったのです。
他人から見れば、
「何でそんなものにお金を使うの?」
という話でしょう。
自分自身も、今となってはそう思います(笑)。
でも、自分にとっては価値がありました。
たぶん自分は、他人が設定した価値に、自分のお金を合わせるのがあまり得意ではないのだと思います。
高級時計だから欲しい。
有名ブランドだから欲しい。
そういう欲求はあまりありません。
一方で、
「これは面白い」
「これはもう二度と手に入らない」
「これは自分にとって意味がある」
と思ったものには、かなりお金を使ってしまいます。
その最たるものが、昨年修理したバイクでした。
普通に考えれば、購入金額の倍近くの修理費をかけるなら、別のバイクを買った方がいいでしょう。
でも、そのバイクと同じものは、基本的には、もうほぼ手に入りません。1991年モデルなので。売れ筋の色でも無いので。
だから直しました。
経済合理性だけで考えれば、たぶん説明がつきません。
でも、自分にとっては説明がつきます。
「これを失いたくない」
それだけでした。
ところで、何度もこのブログでも書いているように、今は終活中です。
以前は「欲しい」と思ったら、所有するところまで行きたかったのですが、今は「ああ、そんなのあるんだね。面白いね。覚えておこう」。実際に所有するところまでは至りません。
そして今は、少しずつ、これを手放すことは無い、と思っていたものについても
「本当にこれを持ち続ける必要があるのか」
と考えるようになりました。
たとえば、先ほどのミキサー4台です。
今でもたまに使うので、全部が不要というわけではありません。
ただ、4台を同時に使うことはありません。
そして、必要になれば、今ならもっと良いものを手に入れることもできます。
だったら、少しずつ手放してもいいのではないか。
そう思えるようになりました。
「価値があるから持つ」と、
「価値があると思っているから、いつまでも所有しなければならない」
は、どうやら別の話ということが理解できるようになってきました。
そんなことを考えていたところで、今回のオーブンレンジです。
修理について調べるため、初めてちゃんと取扱説明書を探しました。
そこで見つけたPDFの表紙には、
「COOK BOOK」
と書いてありました。
・・・COOK BOOK?
思わず説明書を読み始めました。
すると、このRE-S15A、どうやら自分が思っていた以上にいろいろなことができるらしいのです。
考えてみれば、本体の前面には、それなりにたくさんボタンが付いています。
なのに自分は、この8年間、
「温める」
そして、
「オーブントースター代わりに使う」
という、ほぼ二つの仕事しかさせていませんでした。
そこで初めて思いました。
「お前、そんなこともできる奴だったのか」
そして、さらに、
「だったら、もっといろいろ使ってあげればよかったな」
と思ったのです。
それが、修理できるものなら修理してみようか、という気持ちがだんだん強くなった理由です。
1,800円だったのですから、元はとっくに取れています。
だから、本来なら捨ててもいい。
でも、まだ自分が知らない能力を持っている。
それを知らないまま、実際に使わないまま捨ててしまうのが、なんとなく惜しくなったのです。
考えてみれば、自分は物に対して、ずいぶん勝手なことをしています。
価値が分からないものには、ほとんどお金を使いません。
一方で、自分が価値を見つけたものには、ときどき途方もないお金を使います。
そして、いったん買ったものを十分使ったと思えば、今度は終活だからと手放そうとしている訳です。
そんな自分に、8年間ほとんど温めることしかさせてもらえなかったRE-S15Aが、もし口をきけたとしたら、たぶんこう言うのでしょう。
「いや、最初からボタン、いっぱい付いてましたけど?」
・・・ごもっともです(笑)。
注記:今回のエントリーもほぼほぼChatGPTとの対話により作成し一部自分で書き換えました。でも言葉のキャッチボールをした結果できたものなので共作と言えるでしょう(笑)