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「幼児化する日本社会」を読んで改めて考える

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最近話題になっている榊原英資氏の「幼児化する日本社会」を、一気に読みました。

いくつかの大きい論旨展開がなされてますが、大きく分けると「しつけと教育」、「2分割思想の危なさ」、「結果平等主義が機会平等主義を駆逐している現状への危惧」、「知性や品性の重要さ」といったことを伝えています。私も数時間で読み通してしまったので、もう一度読み直し、論旨として重要なところがまだあるとは思いますが、速読して記憶んひ残ったことは以上でした。

特に、メディアに代表される2分割思想、つまり何事も深い検証の先に善悪というような結論をつけて論旨を展開する物事の考え方に関して、非常に大きく警鐘を鳴らしています。これは、私も含め皆さんが眼にしているニュース番組を含む、メディアとしての事件や事故の捉え方の一方性に対して、まさに世論操作のような危なさを感じている筆者と、それに気が付かずに加速度的に反応していく世論に対して、純粋に危惧を述べています。

また、それに繋がることとして、感情だけでなく、客観性を持って対応する知性が必要とされているにもかかわらず、多くのコメンテータはまさにその必要性と逆行するような方向に向かっていることを、個人的にも危惧しています。特に私個人的には、小中学生の子供も何も疑わずテレビのコメンテーターの個人的な意見や解釈があたかも事実のように伝わっていくことを目の当たりにし、マスコミの功罪を考えさせらています。

論旨自体は、新しいものではありませんが、小林よしのりの「ゴーマニズム宣言」、ビートたけしの著作、さらにはかなり前になりますが、ポールボネ氏の「不思議の国ニッポン」シリーズに見られるような、当たり前のように接しているものが実はとっても不条理な事実であるということを改めて考えさせられる著作でした。

反論・賛成もいろいろ分かれると思いますし、細かい部分では私個人も反対の意見もありますが、知識と考え方を鍛える意味でも一読されることをお勧めする一冊です。

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