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ベンチャー企業の成長について、現場で思うこと

自分の常識は、他人の非常識

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分かっていない人が多いビジネスほど、成長の可能性を秘めています。

一般人はそこまでネットを使わない

使っている人にとっては当たり前のツールでも、知らない人・使わない人にとっては「なんじゃそりゃ」です。「自分の常識は、他人の非常識」であることは珍しくありません。(中略)自分は普通、一般人と思っておりましたが、気付かないうちに奇妙な人種になっているものなんですね。
自分の常識を強要してしまったために失敗したビジネスは数多くあります。提供者側でビジネスを深堀りすればするほど、ユーザ視点と離れていく危険性が高まっていくことは常に自覚しておく必要があります。
彼らは使うサービスは「ただ使えるもの」が中心。YouTubeでありニコニコ動画であり2ちゃんねる。ダラダラ見れる。それでいてバリエーションが豊富だから飽きない。手軽だ。こういうROMできるサービスがいいわけですよ。必ずしも自分から発信する必要性を感じていないので、読めれば・見れれば・聞ければいいわけです。それで無問題。受け身のサービスでいいわけです。能動的なサービスである必要がない。
学生のネットとの付き合い方が、うまくまとめられていると思います。あくまで受け身、暇つぶしのツールだということを認識しておくことが必要だと思います。他人の常識の正否を問うのではなく、まずは知ることが重要だと思います。
そもそもRSSとかSBMって言葉がよくわからない。これをわかりやすく言い換えるだけで、だいぶいいと思うんだよな。「はてなアンテナ」ってのはわかりやすい方だけど。更新したかどうかを受信するサービスってなわけでね。一般的にもイメージしうる。こういう発想で言い換えるといいな。「ソーシャルブックマークサービス」なんてダメ。単純に「みんなのブックマーク」とかでもいいくらいだよ。シンプルに機能を伝えるようにすれば、もっとこうしたツールが一般的になっていくはず。
ネーミングを親しみやすくして、まず使ってもらう。機能や使いやすさなどの差別化以上に、まず使ってもらう壁を超えることがサービスを広める上では重要なポイントになります。
いずれにしても学生と話していると「わかっている人」と「わかっていない人」の間の川の深さに気付かされてしまう。現状のサービスは「わかっている人」目線でつくられているし、運営されている。そのために非一般的な世界になっているんだなあと思う次第。オレみたいな非ITの普通のネットユーザーですら、一般的には異常であるってことが何よりそれを示してると思いますよ。
「他人の非常識」であることを前提にしてビジネスを考えることは、おもてなしの心に通じるところがあると思います。

参考
私のマーケティング物語
あなたの会社はマーケティングが足りているか?

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