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ベンチャー企業の成長について、現場で思うこと

耳の痛い話

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いつも辛辣な内容で良い刺激を受ける山本一郎さんのコラムです。

無謀な計画を立てる部下をかわいがる社長は死んで欲しい件

ワンマン経営者は単独で存在しない。そこには必ず社員に、心底イエスマンな奴が存在する。しかも、そのイエスマンぶりを隠すことなく、堂々と「うちの社長は」とやっているわけだ。
社長は最終決断者であり最終責任者です。その孤独と向き合えない社長も多く、自らの精神衛生上、イエスマンを侍らすことになります。たまたま事業がうまくいくと、謙虚さもなくなり、裸の王様になってしまいます。その動きを加速するのが、イエスマンです。
能力のある「使える部下」と能力のない「親しみのある部下」とを混同して、「使えるけどキビシーことを言う部下」を遠ざけた結果、社内が茶坊主まみれになっているケースはままある。
ワンマン経営者やイエスマンが一概に悪い訳ではなく、能力よりも気持ち良さを優先してしまうと、会社の提供するサービスや商品が劣化します。昨年頻発した偽装問題で謝罪会見する会社の様子を見れば、いかに茶坊主まみれになっているかが見て取れると思います。
茶坊主は棲息(せいそく)地として、営業のように数字で実績が出る部門よりも、社長室や経営企画室などのスタッフ部門を好む傾向にあるのが特徴だ。こうした経営者に取り入る対人スキルの高さを持つ人材は、いったん権勢を誇ると手に負えないほどの社内政治力を持つに至る。
きちんと会社が成長を続けていくには、茶坊主の政治力に依存せず、社長自ら耳の痛い話を聞く姿勢が求められると思います。
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