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ベンチャー企業の成長について、現場で思うこと

オリンピックの年

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2008年の世界の行事としては、北京オリンピックが最も注目されると思います。アメリカ大統領選挙(11月)もあるし、ロシア大統領選挙(3月)もあるようですが、実際の政治以上にスポーツの持つ意味は大きい気がします。

ローマオリンピックの年に生まれた私は、ロサンゼルスオリンピックの年に社会人となって以来、その後のソウル、バルセロナ、アトランタ、シドニーのオリンピックイヤーには必ず勤務先が変わっています。そういう意味では、4年ごとに変化の節目があり、それがオリンピックイヤーと重なっているという感じです。

さて、今年もオリンピックイヤーで、どういう変化が起こるか楽しみですが、見えている範囲で言えば、初めての本が1月後半に出版される予定です。東洋経済新報社から「愚直に積め!」というタイトルで、1/24頃から書店の店頭に並ぶ予定です。ベンチャー企業の成長に関して、現場で感じることを書き綴ったものを99の経営の王道として紹介する内容のものです。

本業のベンチャー投資に関しても、2005年に集中的に投資を行った先が少しづつ成長している感じで、今年中には白黒がはっきりしてくるものと思われます。長く続いて欲しいと思う反面、リスクを取りながら大胆な挑戦をすれば退場を余儀なくされる企業も出てきます。将来に希望がない状態で我慢を強いるつもりはないものの、愚直にしぶとく挑戦を続けることが成功への近道になると思います。

最近、投資先で働く人たちがその会社で働けたことを幸せに思えるようにしなければいけない、ということを強く思うようになりました。投資家は資金を提供していることに驕り高ぶることなく、人生の貴重な時間を捧げて頂いている社員の方々が充実感を得られるような会社にしていく使命があると思います。失敗する確率の高いベンチャー企業も、挑戦する仲間に充実した時間を提供できれば、将来に対して有益な人材を提供したことになります。

スポーツの清々しさに啓発されて、社会に新しい価値を提供しようとする挑戦者が増えることを今年は期待したい、と思います。他人の幸せに資することが、自分自身の幸せでもあり、私自身の天職であるように感じる、今日この頃です。

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