オルタナティブ・ブログ > キャピタリストの視点 >

ベンチャー企業の成長について、現場で思うこと

愛がなくちゃね!

»

昨年読んだビジネス書の中では、「サマンサタバサ 世界ブランドをつくる」(寺田和正著、日本経済新聞出版社)が、印象に残っています。真摯にビジネスと向き合う姿勢が、とても爽快でした。

「失敗から学ばねば、失敗は失敗のままだ」(65ページ)
失敗したことと真摯に向き合わなければ、本当の失敗になってしまいます。失敗から何かを学ぶことができれば、失敗は失敗ではなく、成功へのプロセスになります。終わったことはしょうがない、ということではなく、成功したいという意思を貫く必要があります。
「一生懸命であること。きちんと身を投じること。でなければ物事の本質は見えない」(75ページ)
努力を積み上げる前に効率を考えると、なかなか成功に至りません。まずは、全身全霊を捧げることで、物事の本質が見えて くるようになります。それまでは、愚直さが決め手になります。
「わが子のように、お客さまのことを考えよう」(129ページ)
仕事が大事か、家庭が大事か、という二者択一ではなくて、両方ともに大事だと思います。家族に対する無償の愛の精神は、ビジネスにおいても重要なことになると思います。所詮仕事だからほどほどに、というのでは、良い商品を創ることはできないと思います。
「(宣伝の)最大の効果は、喜びとサプライズである」(151ページ)
宣伝はお客さまへの心づかいだと断言されています。費用対効果とかいう考えは一切なく、喜びとサプライズを与えることができているかが評価基準になっているようです。

本全体に感じることは、お客さまや社員に対する愛情です。
真剣にお客さまのことを考え、社員に対して深い愛情を注いでいれば、良い商品は出来上がり、ブランドが構築されていく、ということを痛感させられた一冊でした。

11ih2byowakl1

「サマンサタバサ 世界ブランドをつくる」(寺田和正著、日本経済新聞出版社)

Comment(0)