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【東北へ行って見た】前編

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8月2日から4日にかけて宮城・福島を中心にバイクで回って来ました。当ブログをお読みになる方の参考になることがあるかもしれないと思い、当日のTwitterのつぶやきを補足する形で記録に残しておきます。

8月2日 横浜~仙台

天気:曇り 気温:涼しい

2011.08.02 05:16
早朝からTLに知り合いがちらほら。皆さん普通に早いな。 via Twipple for Android

都内が渋滞する前に東北自動車道に抜けるため、私としては珍しく早い4:30に起きました。出発前にTwitterを見ると、すでに知り合いが動き出しています。皆さん、普段から早起きなのですね。

横浜青葉ICから東名高速に入って、首都高3号線に進みました。用賀の料金所前で多少の渋滞がありましたが、池尻JCTから池袋方面までほぼ順調でした。余談ですが、池尻~池袋間はほとんどトンネルです。バイクで走って楽しい場所ではないですね。

2011.08.02 07:43
東北道を北上中。蓮田SAは曇り。
http://p.twipple.jp/2T4Xn via Twipple for Android

2011.08.02 09:17
機動隊の車列と抜きつ抜かれつして宇都宮を過ぎて上河内SA着。機動隊も一緒に休憩中。天気はどん曇り。
http://p.twipple.jp/ZevK9 via Twipple for Android

東北道はところどころに新しく舗装し直した区間があるものの、震災の跡を感じさせるようなところはありませんでした。途中で東北方面に向かう福岡県警のバスとワゴンの車列と、いっしょになりました。また、東京方面に帰る警視庁の車列とすれ違いました。

2011.08.02 14:16
福島市から山を越えて海側に出た。 via Twipple for Android

福島西ICで東北道を下りて、国道115号線で東に向かいました。ニュースによく登場する飯舘村や南相馬市は、115号線のすぐ南側にあります。115号線は山越えの道です。街道沿いは、いい感じの田舎の風景でした。飯舘村や南相馬市の景色も、これと同じような感じだと思われます。慣れ親しんだ町を離れて緊急避難しなければならなくなった方々の無念さを想像してしまいました。

115号線が海に出て6号線と交差する場所に、相馬市があります。

相馬市の中心街は6号線の内陸側にあり、特に大きな被害はないように見えました。6号線に出て、初めて津波の被害を目にしました。最初に目に付いたのは、埋め立て地に積まれた瓦礫の山でした。ダンプカーで持ち込まれる大量の瓦礫を、何台ものショベルカーが5mくらいの高さに積み重ねていました。その量に圧倒されました。

国道をはずれて少し海側に入ると、津波を受けたままといった感じでした。遠目には普通に見える民家の近くまで行くと、建物の一部が削り取られていたり、窓ガラスが全部なくなっていたりしました。海岸にあったと思われるテトラポットが、こんなところまでと思うくらいの場所に転がっていました。橋の欄干やガードレールはグシャグシャでした。

田んぼだったと思われる所は、黒い水がたまって、そこにまだ片付いていない自動車や耕耘機、そして瓦礫の破片が転がっていました。

映画「ロード オブ ザ リング」で主人公たちが荒涼とした沼地を旅して行くシーンがありますが、そんなシーンを思い出させるような暗くて怖い景色でした。

2011.08.02 15:23
仙台空港の手前あたり。 via Twipple for Android

この後、6号線を北上し4号線に合流して仙台まで走りました。途中は何もなかったかのような景色が続いていました。津波被害の特徴は、津波が来たところと来なかったところがはっきりしていることです。仙台市内で津波の被害を受けたのは、4号線の東側にある仙台東部道路のあたりまでだったそうです。大震災の日に周囲を海水に取り囲まれた仙台空港は、仙台東部道路の海側にあります。

2011.08.02 17:29
仙台秋保温泉のホテルにチェックイン。 via Twipple for Android

仙台市の郊外にある秋保温泉のホテルに到着して、1日目は無事に終了しました。仙台市内のビジネスホテルは、復興関係の宿泊で満室になっているとホテルの人からききました。市内から車で30分くらいかかるこのホテルにも、復興支援関連で来た方々が宿泊していました。

本日の走行距離 約440Km

8月3日 仙台~陸前高田~福島

天気:曇り 気温:涼しい

2011.08.03 09:00
泉PA。雨やんだ。
http://p.twipple.jp/2kJCb via Twipple for Android

コースを検討した結果、陸前高田に行って、そこから45号線沿いに南下してくることに決めました。

一関ICで東北道を下りて、国道343号線で山を越えました。途中に「高田松原 ○○Km」のような震災前に立てられた看板が続いています。観光の目玉だった高田松原は、今回の津波で松の木1本を残して全滅しました。看板の数字が少しずつ減っていくのを辿りながら、悲劇の結末を知っている映画を見ているような気分になりました。

最後の峠を越えて川沿いに一気に下ると、陸前高田の町に入ります。近づくにつれて、まだ片付いていない自動車の残骸や、寸断された鉄道の線路が目立ちました。また、ボランティアが運営している施設や仮営業中の店舗を見かけました。

2011.08.03 11:50
陸前高田に着きました。すさまじく何もなくなってます。新しい造成地みたいなきれいな平らではなく、そこら中に残骸が散らばってます。山梨県警のパトカーがパトロールしてます。
http://p.twipple.jp/VhhKJ via Twipple for Android

2011.08.03 12:11
5カ月になろうとしてますが、片付いたとか復興とか簡単に言えるレベルじゃないですね。
http://p.twipple.jp/4sDSL 右の建物、きれいに見えますが、4階まで津波が貫通してます。 via Twipple for Android

2011.08.03 12:24
どれだけの手間とお金をかければ復興できるのか、想像つかない。聞こえる音は重機と蝉の声だけ。不思議な静けさ。
http://p.twipple.jp/QR5AV via Twipple for Android

陸前高田は町の中心部全体が津波の直撃を受けました。その中には市役所、消防署、鉄道の駅、ショッピングセンター等が含まれます。中心部には無事と言える建物は一つも残っておらず、瓦礫を取り除いてようやく更地になったという感じでした。しかも、震災で地盤沈下したとのことで、国道45号と海面の高さが同じくらいになっているように見えました。これから先、復興までの長い道のりの厳しさが思われます。

2011.08.03 12:57
奇跡の一本松は一般車は近寄れないようなので遠くから。
http://p.twipple.jp/xd9TN via Twipple for Android

45号線を南下して気仙沼方面に向かいました。陸前高田から気仙沼方面に走ってすぐの川に、先日復旧した気仙大橋の仮橋がかかっています。橋の上から津波にめげずに1本だけ残った奇跡の一本松がよく見えました。海水の塩分で木が弱っているという話を聞いていましたが、遠くから見ても葉が茶色くなっているのが気になりました。元気に残ってほしいところです。

2011.08.03 14:02
気仙沼到着。残っている建物は陸前高田より多いがそのままになっているところも多い印象。少し奥はいると店は残っている。気仙沼パン工房でクリームパンを買う。
http://p.twipple.jp/2Dv6C via Twipple for Android

気仙沼は市役所の近くまで水が来たようです。船が陸に打ち上げられている等、大きな被害が報道されています。商店街の一部は普通に営業していました。陸前高田に比べると、あきらかに人の生活感が感じられます。

出発前にテレビ番組で見かけて気になっていた気仙沼パン工房に立ち寄って、クリームパンを買いました。気仙沼パン工房は津波で浸水したにもかかわらず、その直後にいち早く営業再開して、最も困難な時期に町の人にパンを供給したそうです。クリームパンはピーナッツクリームの味で、おいしくいただきました。

2011.08.03 15:54
南三陸町から仙台に向けて南下中。壊滅的な景色が延々と続く。テレビに映るのは点でしかない。面で見るとわかってくる。
http://p.twipple.jp/b4yFw via Twipple for Android

45号線をさらに南下して仙台方面を目指しました。

気仙沼から南三陸町にかけて、45号線は海に沿っています。海岸近くの集落の中を抜けて、小さな岬を越えて、隣の集落に入っていく繰り返しです。集落の前後に「これより先津波浸水想定区域」の標識が立てられていました。真新しい支柱を見ると、今回の震災後に設置されたものであることがわかります。もし、また津波が来たら、これより上に逃げないといけないようです。

沿道の全ての集落がひどい状況になっていました。45号線に並行して走る鉄道は、いたるところで高架や鉄橋が落ちていました。比較的高い場所にある建物に被害の跡が残されていて、こんな所まで波が来たのかと驚きました。

2011.08.03 17:06
仙台まで30キロくらい。海岸から離れるとあまりに平和な景色でギャップありすぎ。 via Twipple for Android

南三陸町で沿岸から離れて、三陸自動車道経由で東北道に乗りました。途中のサービスエリアで夕食を済ませて、20時過ぎに福島県飯坂温泉の旅館に到着しました。

本日の走行距離 約410Km

<【東北へ行って見た】後編>に続きます。

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