リテールテックJAPAN 2009に行ってきました
東京ビッグサイトで3月6日(金)まで開催中の「リテールテックJAPAN 2009」に行ってきました。同じ会場で「JAPAN SHOP」「建築・建材展」「ライティング・フェア」「IC CARD WORLD」「SECURITY SHOW」および特別企画展「リテール・デジタルサイネージ 2009」が同時開催されています。入場パスは共通です。全体を回ると、小売業向けの店舗の設計、建築素材、内装、照明、什器、備品、店舗向けIT機器、防犯関係を一度に見ることができます。
リテールテックでは、POSレジ、ラベルプリンター、バーコードを読むハンディスキャナーなど、オフィス業務向けの展示会と違った機器が展示されています。小売業向けのCRM(顧客関係管理)を業務分野とする弊社にとって、毎年欠かせないイベントです。
ITmediaニュースで紹介されたユーフォニック・テクノロジーのブースに行きました。ブースは一番奥の壁際にあります。ITmediaニュースのプリントアウトが、ブースの壁にしっかり貼ってありました。注目(?)の「Moblie Signboard」ですが、頭の上に液晶モニタが突き出ている姿は、なんとも言い難い雰囲気でした。見た目、かなり引きます。中身はパソコンベースではなく、専用の基板で動いているとのことでした。屋内球場のスタンドでビールを売るときに背負わせると、目立つかもしれません。約5キロの荷物が増えて、ビールを売る人はたいへんだと思いますが。
マイクロソフトのステージでは、Surfaceを使った飲食店のデモをしていました。私はSurfaceの実物は初めて見ました。Surfaceを使って、メニューを表示して、オーダーして、クレジットカードで精算というシナリオでした。店側には人件費の節約やオーダーミスをなくす等のメリットがありそうですが、私は食べたりのんだりする時は、IT機器よりも人に接客して欲しいです。将来、このデモのような展開になるのか、興味があります。
より実用的な提案として、SharePoint Serverを使ったパートタイマー向けの情報伝達のデモがありました。これまで、店舗のマネージャークラスはパソコンやPDAで情報にアクセスすることができるのに対して、パートタイマーに対する情報共有は朝の朝礼や紙ベースのままでした。この提案では、休憩室などにタッチパネル付の大型モニタを置いて、SharePoint Serverから今週の特売情報や注意事項などの全員に共通する内容を表示して掲示板のように使うのと同時に、パートタイマーがタッチパネルでログインして、個人向けの指示や引き継ぎなどの情報にアクセスできるようにします。タッチパネルを使った操作なら、パートタイマーにも使ってもらえそうに思われます。
ブラザーのブースでは、A4モバイルプリンタ「ポケットジェット」が気になりました。外出先でプリントアウトが必要な人は、要チェックです。
デジタルサイネージは今が旬です。ソニーを始めとする各社が、大画面の薄型モニタを大量に並べてデモをしていました。個人的に、薄型モニタがずらっと並んでいるのを見ると、なぜかわくわくしてしまいます。薄型モニタ好きです。
薄型モニタと言えば、NECのブースに注目です。これまでブース内のコマで展示内容を説明するパネルは、紙やスチロールで作るものでした。今回、NECのブースでは、すべてのコマの上に薄型モニタを置いて、動きのある説明をしていました。隣の富士通ブースが従来のパネルであるのと比べるとやはり目立ちます。今後はさらに薄型モニタが普通に使われるようになると予想されます。展示会パネル製作会社は、商売を考える必要があるかもしれません。
会場を歩いているうちに、ライティング・フェアのエリアに入り込んでしまいました。いい機会なので一回りしてきました。業務用の照明はLEDがキーワードです。LEDと言うと、クリスマスイルミネーションの青白い光を思い浮かべるかもしれませんが、電球色や精肉売り場向けの赤みがった色等、どんな色でもLEDで可能です。電球の価格より電気代や熱対策の方が重要な業務用では、LEDは意外に早く普及する可能性があります。
それでは、今回の会場で発見したベストプロダクトの発表です。
エプソンのリアープロジェクションフィルムVikuiti(ビキュイティ)を使ったデジタルサイネージです。
等身大の人型に切り抜いたアクリル板のようなスクリーンに、後ろから実写の動画を投影しています。ぱっと見た感じでは、手や顔の表情が動いていて、本当に人がいるように見えます。スクリーンになっているのは上半身だけです。当然ながらスクリーンからはみ出すような大きな手の動きはできないのですが、なかなかリアルでした。映画スターウォーズの最初の作品で、レイア姫が救助を求める映像をR2RDが映写するシーンの等身大版と言えば、わかりやすいかもしれません。ブースの角に置いてあることもあって、大勢の来場者の注目を集めていました。
しかけがわかっていても、見ると何とも不思議な感じがします。実際に会場で見ることをお薦めします。
余談ですが、ゆりかもめで移動中に”ホテル アジュール竹芝”を発見しました。マイクロソフトAzureと比べると最後の"e"がありませんが、AzureのイベントをAzurでやるとおもしろいかもしれません。