1分1秒に全力を尽くす【前編】
富士スピードウェイで30年ぶりに開催されたF1日本グランプリが終わりました。
私はF1(フォーミラーワンという規格で開催される自動車レース)が日本でまだ知られていない頃からのファンです。当時はフジテレビが本格的に放送する前で、日本では全然人気がありませんでした。
日本で初めてF1グランプリが開催されたのは1976年でした。
翌年の1977年も同じ富士スピードウェイで開催されたのですが、レース中の衝突で観客が亡くなるという事故が起きて、その後は開催されなくなりました。
それから10年の年月を経て、ホンダのF1復帰に合わせて、1987年より鈴鹿サーキットで日本グランプリが開催されるようになりました。鈴鹿サーキットは本田技研のグループ企業です。私もセナvsプロスト時代に鈴鹿サーキットに行ったことがあります。
最近では日本グランプリは鈴鹿サーキットで開催、というのが定例になっていました。
一方、トヨタ自動車では2000年より富士スピードウェイを傘下に入れ、F1に対応できるようコース改修を進めてきました。その後、2002年にパナソニック・トヨタ・レーシング チームとしてF1に参戦し、そして今回、富士スピードウェイで日本グランプリが開催されたわけです。(2009年以降の日本グランプリは、鈴鹿と富士の1年毎の開催になるようです。)
決勝レースはスタート前から雨でした。危険防止のため、ペースカーに先導されてスタートという異例の形になりました。F1の本来の速度に比べると、止まっているくらいゆっくり19周した後で、ようやくペースカーがいなくなって本当のレースが始まりました。
水しぶきで前がほとんど見えない悪条件でクラッシュやリタイヤが続出する中、最終的に1位でゴールしたのは、マクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンでした。
今回のレースは、30年ぶりの富士スピードウェイでの開催とか、マクラーレン・メルセデスチームに2人のチャンピオン候補がいるとか、ホンダやトヨタなどの日本勢の活躍とか、注目のポイントがたくさんありましたが、これはブログの本題ではありません。
レースを見ていて私が感動したのは、1分1秒を争って、少しでもいいタイムを出そうとする各チームの姿でした。