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紛争やチェルノブイリとは全く別の顔を持つ多数の天才的IT技術者を輩出したIT大国、ウクライナの真実の姿に迫る。

ウクライナ最大のIT見本市 iForum2019 レポート 新大統領ゼレンスキー氏も来訪 柴田裕史

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去る2019年5月23日にウクライナのキエフのInternational Exhibition Center、いわゆるウクライナ版幕張メッセでウクライナ最大のIT見本市であるiForum2019が開催され筆者も知人のウクライナ人に招待され行ってきました。今回はなんとウクライナを「技術で日本のようにする」と就任式で言い切ったウクライナ新大統領の元コメディアン、ゼレンスキー氏も来るということで期待が高まりました。

巨大な会場

さて会場に着いてみると軍隊やら警察やらが厳重に警備しており物々しい雰囲気。会場前は長蛇の列が出来ており、やはり皆ゼレンスキー大統領を見るために来ているのかな、と思いました。会場には空港にあるような金属探知機ゲートをくぐってようやくたどり着きました。

広い!中は幕張メッセ並みに広く、天井が高く数万人は収容可能な会場でした。ドイツの本場メッセにも負けない設備です。会場にはそこら中に企業のブースがあり、その中には日本企業のコニカミノルタ、マツダ自動車、韓国企業のヒュンダイ自動車などもありました。ウクライナのIT企業、スタートアップを中心にAI、仮想現実、ドローン、フィンテック、ロボット、宇宙開発など多岐にわたる分野のブースが所狭しと並んでいます。友人と会場をまわり、興味あったブースで立ち止まり話を聞いていきますがほぼ全員英語が話せました。さすが国を挙げてIT振興、国際市場での売り込みに力を入れているだけあります。

インテリジェントハウス

私が特に注目したのがPassivDomといういわゆるスマート・ユニットハウスです。会場のど真ん中にどーんとものすごい存在感で設置されていました。創業者と話したのですがスマートハウスではなくその次世代の「インテリジェント・ハウス」だと強調していました。つまりIT技術を駆使し、完全に独立し、自給自足できるユニットハウスです。今はまだだそうですが、将来的に3Dプリンターを使って遠隔地などで輸送の必要なしに現場で自動で建設可能になるとのことです。創業者によるとゼレンスキー大統領もお気に入りとのことで国を挙げてプロモーションをしてゆくとのことでした。

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ウクライナ大統領ゼレンスキー氏登場!

会場にはいくつかピッチ用ステージがあり、そこではシリコンバレーやTEDなどでよく見られるワイヤレスマイクをつけたスピーカーがスライドの前でプレゼンをしていました。ゼレンスキー大統領の取り巻きの一人といわれる女性閣僚のスピーチのあと、ゼレンスキー氏が遂に登場しました。既に会場は通勤ラッシュの日比谷線なみに込み合っており、大統領の登場とともに皆スマホを持った手を挙げ一斉に撮影していました。スピーチ自体はロシア語でしたがなんと英語のFワード(放送禁止用語)を2度も口にし、後で国中のゴシップ記事となりました。ウクライナ人に聞いたところ彼は元コメディアンでそういう性格だし、英語なら誰も放送禁止用語でも気にしないといっていました。(おそウクライナ・・・)

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演説するゼレンスキー大統領

国別AI発展度

あとAI関連のスピーチで国別AI発展度のグラフを見せられたのですが日本はというと中国、米国、フランス、ドイツ、スイス、オーストリアの次の世界7番目でした。国の経済規模的にもう少し頑張って欲しいと思いました。中国の圧倒的な強さが印象的ですね。それにしても米国対中国の5G覇権争い、経済戦争の行方どうなってしまうのでしょうか・・?

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以上、iForum2019ウクライナからのリポートでした!

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