ブログに書くこと。
オルタナティブ・ブログの新参者なので、ルールがわからないのですが(笑)、たぶん、「ブログを書く」をテーマに何か述べることが求められているのではないか、と空気を読んでみました。(違っていたら、誰か教えて!)
このブログに参加する前は、勤務先のサイトで「スタッフブログ」と銘打ってブログを書いておりました。2009年4月1日から。それをこの6月に閉鎖し、すべての過去エントリーをGoogle Bloggerで新規開設したブログ「ヒューマンスキルの道具箱neo」に移しました。このブログも頻度は低いものの、今でも更新しています。(お見知りおきを)
その後、ITメディアでも書くことになり、なぜか2つのブログを、使い分けもはっきりしないまま書いている、という状況です。
さて、「ブログをなぜ書くのか?」というお題のようですが、私は、「ブログに何をどう書くのか?」をお話ししようと思います。
以前、「コミュニケーション実践塾」とか「マネージャのための若手育成術」なんていうタイトルで雑誌連載をしていた時期があり、それが私の物書きデビューだったので、文章が「これはこうあるべきである」「こうすべし」と”教育口調(文体)”になっていました。私がそう書かなくても、「こういうコラムは、言い切らなければなりません。どれでもいい、なんて書いてあったら、読者が戸惑います。田中さんが思う”こうあるべし”をびしっと言い切ってください」と編集者から何度も指導が入りますので、だんだんと言い切り口調になっていったのでした。
一昨年2009年7月に、以前も紹介した「日経BP朝イチメール」というケイタイonlyのコラム連載を1年間限定で行った時、この文体を変えるのにとても苦労しました。
編集者からは、「お勉強講座ではありません。朝、それぞれの方のケイタイに配信するコラムです。通勤途中で、のんびりとケイタイ眺め、”ああ、そうだなあ”とか”あるある!”とか、あるいは、”ボクはそうは思わないけど”とか”私も同じ経験したなあ”と読者に考えていただければそれでいいんです。だから、このコラムでは、”こうすべし”とか”こういうやり方がよい”などと書く必要は全くなくて、淳子さんが”私はこう思った””私はこう感じた”以上!と言って、そこで終わりにしていいんです。それを読んで、読者が共感したり、反論を考えたりする。それでいいんです」と何度も何度も言われました。
最初のころは、そういう文章が書けず、どうしても「お勉強講座」の匂いぷんぷんのコラムになっていたのですが、だんだんコツがつかめて、後半からは、砕けてはじけて、気軽なエッセイのような感じになってきました。そうしたら、読者数(登録数)も増えてきまして。
「そうかー、”こうあるべし”なんて言う必要はないんだ。わたしがこう思った、こう感じた、で終わりにしていいのだ。”あなたはどう思いますか?”なんて問いかけなくても、文章を読めば、”私はこう思う”と読者も考えるのだ」と理解できるようになりました。
その結果、このケイタイ連載では、「パンツ(ズボン)の試着をすると、ぱっつんぱっつん過ぎて試着室から出られない」とか「飛行機の中で飲み物を頼む瞬間が緊張する」とかそんなことをいっぱい書いて、「言い逃げ」するスタイルを身に着けることができました。
連載はとっくに終了したものの、その後、読者の方たちと交流が生まれ、リアルに何度もお会いしている中で、私のコラムがどう読まれているかお聞きすると、
「女性って大変だなあ、と笑った」
「オクサンに見せたら、”そうそう”と笑っていた」
「ボクも同じ目に合うことがあるので、共感した」
「フシギなことを考える人もいるもんだと思った」
など、それぞれの読み方をしてくださっていたのだとわかりました。(もちろん、これは、ファンの方の声であって、途中で「こんなもん、読んでいられるか!ぷんぷん」と登録解除された方もたくさんいらっしゃったに違いありませんが。)
・・・・ で、ですね。ブログも同じかなあと最近思っております。
「私はこう思った」
「私はこういう目に合った」
「私はこう考えた」
なので、「大人の学び支援隊」というタイトルにはしたものの、日常に転がる様々な「人間関係」「コミュニケーション」などの場面から、あれこれを拾い上げて書いていくことにしています。
(それに、ここで書く前の面接?でいくつかの注意事項をお聞きしたのですが、その中で「好きなことを書いてください」と言われたことが最も印象に残っていますし。笑)
「レストランでお店のスタッフに話しかけてもらえない」という、どーでもいい話題も私にとっては、「大人の学び」一場面です。
このITメディアのオルタナティブ・ブログという場では、「ITについて語る」ことが主流のようですが、私のブログには「IT」の「アイ」すら登場しません。でも、「愛」ならあります。