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800億円のITベンチャーへの投資経験から、日本のソーシャルメディア業界随一の深い分析を提供

ソーシャルメディアの2つのレバレッジポイントを活かせ!?

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米国の著名ソーシャルメディアストラジストBrian Solis氏は「Engage or Die」をキャッチフレーズにソーシャルメディア業界の啓蒙を行なっている。


YouTube: Engage: The Trailer


私は、「Maximize the power of Engagement Data or Die」を提唱していきたい。ソーシャルメディアのポテンシャルを活かす上で、エンゲージメントデータの戦略的な活用が不可欠だからだ。

この事実を簡単な思考実験で確認してみたい。

ソーシャルメディアでキャンペーン2000万円を費やすとする。

例1
例 1では、エンゲージメントデータを企業は入手していないと想定する。ただし、顧客エンゲージメントの違いによって5等分に分割にし、各セグメント400万 円の投資を行なうと想定する。それぞれ、リーチできる顧客数は20人と変わらないが、顧客になる確率はそれぞれ、5%、10%、20%、30%、80%と 想定する。この結果、顧客数は29名、顧客価値を5万円とすると、ROIは7%となる。

例2
次に、例2では、企業はエンゲージメントデータを入手できたと想定する。この場合、顧客になる確率が30%、80%と高いセグメントにだけ広告を出したとすると、同じ2000万円の広告金額を投下しても顧客数は70名に増えてROIは18%に上昇する。

実に、ROIが7%から18%に飛躍的に高めることが可能になる。

この違いの意味がお分かりだろうか? ここには、2つのレバレッジポイントが存在する。

1つは、実際の購買行動と相関が強いエンゲージメントデータを入手するレバレッジポイントである。このエンゲージメントデータが正確であればあるほど全体レバレッジが高まり、ROIを高めることが可能となる。

2つ目は、そのエンゲージメントデータにマッチするターゲットに広告をリーチできるかどうかというレバレッジポイントである。
 
この2つのレバレッジポイントがあわさり、最大限に活かすことによって、ソーシャルメディアで高いROIが実現できるのだ。

実際に、この2つのレバレッジを活かし高いROIを実現しているのが、モバゲーとグルーポンである。その秘密は、顧客がどの程度、自社の製品サービスに価値を感じているかを表明させる仕組みがあるからである。

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