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ソフトウェア製品開発現場の視点

バージョン5

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ソフトウェア製品の開発関係者と話をしていると、時々「バージョン5」が話題になる。良い製品はバージョンが上がるごとに機能が豊富になって価値も高まっていくが、バージョン5あたりで完成の域となり、それ以上は価値をあげることが難しくなるという説である。各バージョンごとにコメントをつけるとすると以下のような感じになる。

  • バージョン1: とりあえず出たね
  • バージョン2: 使い物になるかも
  • バージョン3: 普通に使える
  • バージョン4: すごく良くなったな
  • バージョン5: 完成
  • バージョン6: もう機能追加はいらないよ

以下に少し検証を...

Windows の個人向けのバージョンは、途中から 95, 98 と来たが、Windows 3.1 から継続して考えると Windows 95 はバージョン4、Windows 98 はバージョン5となる。その後に Windows Me がリリースされたが、正直言って Windows 98 からバージョンアップした価値はあまりなかった。その後は 32bit 系の Windows XP に統合されたので、16bit の流れの中では、Windows 98 すなわちバージョン5が完成されたバージョンだったと思う。

Lotus Notes は、R3 あたりで世の中に知られ始め、R4 で機能を大きく伸ばして良くなった。R5 でインターネット機能を大幅に取り入れたことで、完成された製品と呼べるものになったと思う。6.0 でも良くなってきてはいるが、R5 ほどのインパクトはなかったかなという印象である。7.0 で復活なるか?

他にも、いくつかバージョン5を完成とする例がある。大きな製品では、1つのメジャーバージョンのリリースに2年くらいかかるので、バージョン1を出してから5がでるまで約8年。8年もたてば、思いつく機能はほとんど実現されてしまうということかも知れない。

その一方で、今月発売されるジャストシステムの一太郎2006は連番で言えば、バージョン16になるようだ。これはすごいことだと思う。

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