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Microsoft・Yahoo!連合 vs Google ーインターネット版レッドクリフ

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■MSとYahoo!の同盟は吉と出るか?
ジェリー・ヤンを追い出して、ついにMSとの婚約に踏み切ったYahoo!だが、彼らにとっては衰退に続く道への一歩に踏み出してしまったように思う。検索というキーテクノロジーを捨ててメディアあるいは広告代理店になるというオプションは、長期的にみれば致命傷になるだろう。

しかし、MSにとっては非常によい戦略だ。Googleとの戦争に勝つにはそれしかないだろう。
もちろん、それがうまくいくかどうかは別問題。勝てるかどうかはわからないが、採択せざるを得ない戦略なのだ。勝ち負けは別として、僕は評価する。

■ Googleとの熱い戦争

MSがGoogleの侵略を止める方法は、実はきわめてシンプルだ。Googleよりもユーザーに愛される検索サービス(使ってもらえれば、実際に優れていなくてもいい)を提供できればいいのだ(実に簡単な方法であるが、これが非常に難しいことは言うまでもない)。MSはそれをBingと、Yahoo!との提携に賭けている。

GoogleがMSをロックオンして戦争を仕掛けていることは疑いようがない。
Googleが近年やっていることは、
・Google AppsというMSオフィス対抗サービスをリリース(オフィススイート市場)
・Chromeというインターネットエクスプローラー対抗アプリをローンチ(ブラウザー市場)
・AndrodというWindows Mobile対抗OSをローンチ(モバイルOS市場)
・Chrome OSというWindows XP対抗OSを予告(ネットブックOS市場)
と列挙してみればわかるように、MSを追い落とすための攻撃であることは明らかである。

しかし、これらの戦略一つ一つはMicrosoftを苦しめるものではあるが、実は検索サービスにおいてMicrosoftがGoogleよりも大きなシェアをとりさえすれば、無力化できるものであり、当然MSもそれに気がついている。

つまり、今回のMSとY!の提携は、諸葛亮孔明(Bing)を送り込み曹操を迎え撃とうとする赤壁の戦いに挑もうとしているようなものなのである。

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