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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

Googleとドコモのハネムーンに考える-2

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僕はハーレー・ダビッドソンのスピードスターに乗っている。いまバッテリーが上がってしまって動かせないんだけど(泣)車高を低くして、ハンドルを高くし て、マフラーもスラッシュカットしたものに変えている。サンフランシスコスタイル、略してフリスコスタイルと呼ばれる形だ。まだ手を加え始めたばかりなの だけど、要するに、ハーレー乗りとしてはいくつかある王道のいじり方の一つで、少々ワルっぽくみせたいわけだ。ハーレーに乗るということは、そういうこと なんです。独特のサウンドとともに、そういう反社会的なムードを作ることがハーレーのカルチャーであり、それが彼らのブランドイメージなのである。だから 売れる。
ブランドイメージは、デザインやテクノロジーにどれだけのストーリー性を持たせられるかにあると思う。Appleはそこがうまい。日本企業はその辺が曖昧になりがちだろう。

ソニーは昔の輝きを失ってしまった。技術力もデザインを生み出す力もすごいのに、それをうまく扱えていない。ストーリー性がないのだ。
たとえばマツダはロータリーエンジンをもっと大事にすべきだし、スバルはボクサーエンジンをもっとアピールすべきだ。自分たちのコアテクノロジーやクリエ イティビティにこだわって、そこに”選んでもらえるための”ストーリー性を見つけて、独自のブランドイメージを作るべきだと思う。なんでもできますよ、と いうのはなんにもできませんと同じことだ。

Googleは検索エンジンという技術をとことん使いまくり、すべてのサービスをその基盤の上においている。AppleはMac OS Xを軸に、さまざまなプラットフォームに広がり始めている。
そして、彼らと組む日本のキャリアは、彼らのクールさの恩恵を受けるだろう。しかし、それはほんのしばらくの間であり、やがては自分自身がそのクールさの意味を捕まえ、同時にそれを身につけなければ、軒先貸して母屋をとられることになるだろう。

日本のIT業界の関係者にとって今はすべからくチャンスであり、同時にピンチの時期を迎えているのである。


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