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モバイルシフトとソーシャル化によって変化するネットの世界を、読者と一緒に探検するBlogです。

Amazon、本の「バラ売り」開始。これもまたWeb2.0的、である。

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Amazonが本のバラ売りを始めるという。噛み砕いて言うと、(1)好きなページだけを購入することができる(2)本を買った人にはオンラインでも本を読めるようにする、というサービスを開始するとのことだ。

このサービスは、まさしくiTMSと同じアプローチである。
むしろ本の場合は、いくら章立てしているといっても通常は著者のトータルな世界観によってくくられた、強固なパッケージになっている。CDにおけるアルバムの比では無い。
それをバラ売りするわけだから、これは過激な試みだ。
(確かに、特に参考書やビジネス本だと、特定の箇所だけを読みたいという要望はある。僕の共著書「ビジネスブログブック」シリーズでも、そうした読み方をすることが可能だし、かえって有益かな、と思うが)

Feedの読み方僕はこれまでのエントリーで、パッケージ(組織やサイト、アルバム、といった一定ルールに基づく情報の固まり)が崩れて、コンテンツ(情報)そのものが流れ出して、更に別のパッケージの情報と有機的に結びついていく様について言及してきた。ネットにおいては、Feedの普及がそれを加速しており、僕はそれをFeedsphereと呼んでいるのだが、この状態は、やはり世界のあらゆる事象に見られる普遍的なモードとなってきたように感じる。部分を見れば全体が分かる、フラクタルな状態になっているのである。それは、このモードがエコシステムとなってきている証明でもある。

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Comment(6)

コメント

kubo

初めてコメントするので、失礼がありましたらお許しください。

確かに、執筆された方がおっしゃられるような流れを感じることはあります。

しかし、それがエコシステムでありそれが普遍的なモードであると、なにか薔薇色の未来が開けているかのように言い切ってしまうのはマクロな視点が欠けている気がして抵抗を感じます。

部分は所詮部分でしかないのです。
エコであることが良いこととは言い切れません。

たとえば、夏目漱石の「吾輩は猫である」のはじめの一文を読んで、吾輩の考えや心の動き、最後の結末をわかることは不可能であり、それは、今も昔も変わっていないと考えるからです。

エコになったことで、新たな可能性が開けてくることも考えられますが、それによってなにか大事なものを失ってしまう危険性を感じずにはいられません。

IXY

“本のバラ売り”という試みは画期的で面白いですね。

たとえば実際の書店で本を立ち読みする場合、目次をサッと読み流して、興味のある項目があれば注意深く読むという感じですが、これをビジネスとする発想はオンラインならではです。

“本のバラ売り”で最も効果があるのは、技術書のたぐいではないかと思います。技術書は、章あるいはページ単位で情報が完結しており、それ単体として価値が見いだせる。いわば辞書を引く感覚と言えるでしょう。特定の技術情報が欲しいけど、それは書籍の一部分でしかない。書籍を購入したけれど、不必要な(既知の)情報が多い気がする。そんなことを常々感じている人には“本のバラ売り”は非常に魅力的です。

ただ、小説や文学作品においては少々疑問。名場面の抜粋として参考にはなるだろうけど、作品評価にはつながりにくい。小説は物語の流れを追い、場面の変化を感じ取って初めて意味が理解できるものですから“本のバラ売り”では作品の持ち味を削ぎかねません。

RSSで記事を抽出するとWebサイトの持ち味が希薄になるのと同じで、利用価値は読者の裁量にゆだねられそうです。

>kuboさん
僕は未来が薔薇色と書いたつもりはありません。Web2.0というトレンドに、明確に当てはまる事象の一つとしてAmazonの例を挙げているだけです。いいか悪いかを問うのではなく、フレームやパッケージが外れて、コンテンツそのものが溢れ出している事象を感じていただければ、と思います。

>IXYさん
同意見です。本文中にも書いておりますが、基本的にはビジネス系や技術、科学系などの文献のピックアップでしかないでしょう。文学においては俳句集だとか、短編集のような形式から抽出することは考えられますが。

>kuboさん、IXYさん
コメントありがとうございます、と書くのを忘れました・・・・。

Bart

面白いと思います。これに、iTunes M.S.の「プレイリスト」のような、つまり特定の新たなテーマに沿って複数の本から章を抜粋しこれまた一冊の本のように読める、というようなことが出来るのではないかと思います。それこそ知識ベースのシャッフルです。

>Bartさん
ユーザーが集めた「バラ売り」情報を、ユーザー自身が近い知識の
体系に沿って編集するわけですね。
Mashupでありリミックスです。これは、正式な書籍として
出版されているスタイルでもあるので、可能性はありますよね。

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