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国内外のソーシャルリクルーティング事例を調査し、これからの採用手法について提案するBlogです

はじめまして。三石原士と申します。

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はじめまして。三石原士(みついし もとし)と申します。

今回、縁あって、ITmediaでブログを書かせていただくことになりました。
テーマは、『ソーシャルメディア×リクルーティング』です。初回ですので、このBlogへの想いをお話させていただけたらと思います。

■ソーシャルメディアが、未来を変える
私の専門分野は、採用の企画です。
企業様にお伺いし、採用課題を抽出。それに合わせた採用プランをご提案し、実行する。企業ごとに採用課題は異なりますので、これまでにいくつもの採用プランを提案させていただきました。特にメディアツールを手掛けていましたので、ホームページから動画、紙、ほかにも多様なツールを制作してきました。

その中で、ひとつの大きな変革を予感させるツールがありました。
それが、「ソーシャルメディア」です。
特にTwitterとの出会いは衝撃的でした。

変革を予感させた背景として挙げられるのは「プロフィールのオープン化」です。実名が徐々に浸透し、職歴/経歴も公開し、自らの専門性を活かして情報発信する人たち。Twitterでは、これまで私が知らなかった専門家を見つけることができ、またリアルでも交流できるキッカケが次々と生まれました。これまでもネットで知り合い、リアルで会うというツールはありましたが、その機会は格段に増えたのではないかと思います。同じビジョン、同じ目標、同じ志を持った方がネットでつながる。このツールは将来、企業の採用手法を大きく変えるだろうと感じられました。これが2010年のお話です。

■ソーシャルメディアの台頭、そしてソーシャルリクルーティングが話題に
Twitter、Facebookの台頭で、採用の分野でも、ソーシャルメディアの活用が進みました。
ソーシャルメディア経由での採用成功事例も現れ、特に採用コストの削減には大きく寄与しました。いまでは、「ソーシャルリクルーティング」という単語も広がりはじめ、Twitterをはじめる人事担当者、Facebookに採用ページを開設する企業も珍しくなくなってきました。今後、ソーシャルメディアを活用した採用が当たり前になる予感さえ感じさせます。当然、次にはLinkedinをはじめとして、ビジネスSNSの活用も考えられると思います。

ただ、個人的にいま話題になっている「ソーシャルリクルーティング」に違和感を覚えています。

理由として、ソーシャルメディアの活用=採用活用 の観点からしか語られていないからです。人事担当者の立場だと、採用が終わったらTwitter/Facebookを更新しない。採用では使っているけど、社内環境は、「ソーシャルメディアを禁止している」などのお話も聞きます。求職者についても、就職/転職活動が終わったら、ソーシャルメディアの更新が止まるという事例も聞いています。

これは2010年当初、私が感じた「ソーシャルメディアの可能性」とは異なります。個人を露出することで、共感する人、企業が自然に集まる。長期的に情報を交換し続けることで相互理解が進む。その上でのベストマッチング(出会い)が「ソーシャルリクルーティング」で大切な要素だと私は考えているからです。

■これからのソーシャルリクルーティングを一緒に考えたい
採用単体で考えてしまうのは、どうしてだろうか?それは、ソーシャルメディアを単なる「採用ツール」のひとつでしか捉えていないからです。人事部単体で考えれば、採用ツールのひとつでしか捉えられなくなります。一方でソーシャルメディアを社員が活用することは、営業活動にもなります。広報活動にもなります。採用活動のひとつにもなります。ソーシャルメディアは採用単体で考えるツールではなく、企業と社会のコミュニケーションとして捉えるべきだというのが持論です。そのコミュニケーション活動のイチ部分に「採用」があると思っています。極論、社員一人ひとりがソーシャルメディアを巧みに活用できれば、一人ひとりがリクルーター、広報、営業といった複数の役割を果たすでしょう。

そのため、企業と社会のコミュニケーションとして俯瞰したときに採用がどう進化していくのか。全体像を見据えながら、“未来のリクルーティング像”について考え、情報発信していけたらと思っています。

最後に私のいまの夢は、“企業と人のベストマッチング”を実現させることです。新卒においては、求人がありながら、就職ができない学生が増え続けています。平成23年3月に大学を卒業した学生のデータでは、卒業生の約1/3が就職していません(※)。また社会人においても、若手の失業率は増加の一途を辿っているのが現状です。こうした社会課題に対して、「ソーシャルメディア×リクルーティング」の分野から変えていき、一人ひとりが伸び伸びと働ける社会の一助になれたらと思っています。

まだまだ力のない私ですが、情報を発信し続けることでたくさんの方からご意見を賜り、精進できたらと思っています。何卒、よろしくお願いいたします。

余談:ソーシャルリクルーティングについて、記事になっているURLを紹介させてください。

■日本の人事部 新卒採用.jp
http://social.hr-recruit.jp/articles/future

■ソーシャルリクルーティング最前線
http://blogs.itmedia.co.jp/socialreal/2011/08/post-e93d.html

※:厚生労働省 平成22年度「大学等卒業者の就職状況調査」より
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001cww6.html
 注)厚生労働省の就職率は、「就職(内定)者数÷就職希望者数」ですが、記事内の数字は
   「就職(内定)者数÷平成23年3月卒業予定者数」を基に掲載しています。

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