リンクトインが変える“日本のワークスタイル”について
10月20日(木)、リンクトイン(Linkedin)ブロガーMTGにお邪魔してきました。
当日はまわりに有名なブロガーの方々ばかりで、講演の内容だけでなく、ブロガー同士の情報交換としても非常に有意義な時間を過ごすことができました。改めてこの会に招待してくださった主催者の皆様に、この場を借りてお礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。
では、さっそくLinkedinブロガーMTGでお話されたことと、今後の展開について記載していこうと思います。
■リンクトインの目的は、“仕事の仕方”を変えていくこと。
BlogerMTGの最初は、LinekdInアジアパシフィックの統括Arvind Raja(アーヴィンド・ラジャン)氏のお話。
登壇されたアーヴィンド・ラジャン氏が特に強調していたことが、
リンクトインは、“仕事の仕方を変えていく”ということ。
世界のプロフェッショナルたちをつなげることで
さらに生産性を向上し成功に導いていくことだとお話されていました。
リンクトインで、人は夢であるシゴトを探す、顧客を捜す、ビジネスパートナーを捜す。起業するため、資金を得るという手段もある。今では、1日に100万を超えるサーチがリンクトイン内で行われているそうです。スゴい数ですね。
中でもアーヴィンド・ラジャン氏が、いちばん気に入っている話が、オランダのユーザーの話だそうです。その方は、iPhoneの電池の寿命が短いという不満を持っており「解決法がないか」リンクトインに質問を投げかけました。それを見ていた中国のユーザーが「実は寿命が長いバッテリーをつくった」という話があり、実際に試してみたところ、快適で非常に気に入ったそうです。そんなやり取りがキッカケで、中国の方とバッテリーを売る商売をはじめたというお話でした。
リンクトインに意見をぶつけ、そのニーズを捉えた人たち同士がつながってビジネスをはじめる。これはイチ例にすぎず、同じようなことが毎日起こっているそうです。これがリンクトインの醍醐味のひとつであり、ネットワークを駆使した新しいワークスタイルの可能性を感じました。
■社員にペナルティを与える企業もある中、リンクトインは普及するのか
リンクトインのメリットがわかっても、企業内でリンクトインを含めたソーシャルメディアの活用を禁止しているケースも多いでしょう。
参考までにリンクトインではありませんが、Mixi/facebookの利用を禁止している企業は61%というデータがありました。(※)日本国内の企業はソーシャルメディアに対して抵抗があることがうかがえます。さらに規制に留まらず、リンクトインは転職SNSという間違った解釈が広がっているケースもあり、登録しているとペナルティになるというお話を聞きました。
読者の方の環境でも同様のケースがあるのではないでしょうか。
こうした国内環境下において、リンクトインは普及するのか。
日本国内のビジネスパーソンの非常に関心が高いテーマであると思います。
結論、アーヴィンド・ラジャン氏は、普及していくと強調されていました。過去にも世界で同様のケースがありましたが、実際には、リンクトインを活用する方がメリットが多いことに企業が気づいていったそうです。理由は簡単。ソーシャルメディア時代に社員一人ひとりがソーシャルメディアを活用することが、重要であることに気づいたからです。いまでは個人がソーシャルメディアを活用し、力をもつ時代です。常にソーシャルメディア上で消費者間の会話が起こり、企業の声を聞いていただけの消費者は会社と直接的な対話を求めるようになってきています。そうした背景の中で、社員一人ひとりが会社について、製品について、サービスについて語ることが重要であり、リンクトインの活用によって企業がこれまで手つかずだった新しいソースを手に入れることになったというのです。
これは今後の企業ではたらく社員の大切な考えになるでしょう。すでに世界では人事部門が社員全員にリンクトインのアカウントを持つことを必須とした事例もあるそうです。これは日本においても同様のことがいえるのではないでしょうか。今後は国内においても、社員のメディア化は避けられないと私は考えています。
■リンクトインは、日本のワークスタイルを変えるキッカケとなる
上記に紹介した内容だけでも、リンクトインが変えるワークスタイルの可能性を感じることができます。将来的には、オフィスにおいては、デスクトップにソーシャルメディアがオフィスソフトと同様に活用される時代になるのではないでしょうか。今後、リンクトインは日本語化によって、ユーザー増加も加速していくことが予想され、“世界のプロフェッショナルたちをつなげることでさらに生産性を向上し成功に導いていく”というミッションが具現化されていくことでしょう。
具体的には、東京にオフィスを構え、日本独自のローカルチームを設置し、日本のユーザーのために継続的にリンクトインを進化させていくそうです。プロファイル管理も容易にでき、ネットワーク上の事象もリアルタイムに把握できる。また豊かなプロファイルをどこでも使える様、モバイルの強化も予定されており、非常に期待できそうです。個人的には、リンクトインの登場が日本のワークスタイルを変化させるキッカケになると考えています。
今回はリンクトインブロガーMTGのさわりを紹介しましたが、次回はその内容を受けて、ビジネスSNSの登場によって、ワークスタイルがどう変化していくのか、そして本Blogのテーマである「リクルーティング」がどう変わるのか、考えてみたいと思います。次回の更新をお楽しみに。
【リンクトインをまだ開設されていない方へ】
Linkedinの日本語による活用マニュアルが公開されています。参考までに。
http://jp.learn.linkedin.com/
※キーマンズネット:2011年9月22日~ 9月30日にかけて実施した「プライベートなつながり」に関するアンケート(有効回答数:615)より抜粋
http://www.keyman.or.jp/at/infosys/other/30004416/