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マクドナルド ユニクロなど時代はファストに!さて、ソフトウェアは?   サイボウズのファストシステムの話を聞いてきました。

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10月8日の
CEATECH JAPANで、サイボウズ青野慶久社長のプレゼンを聞いてきました。
最近は一部上場企業初のイクメン社長として、有名ですが
今回はソフトウェアには珍しくファスト!がキーワードになっていたので簡単にご紹介。

青野社長というと最近はNo Mail活動でも有名ですが
実際、メールを使わない事を徹底しているようです。
社内連絡は当然、グループウエアですが
社外の連絡も、サイボウズLiveやFacebooKメッセージを
相手や目的によって使い分けているとのこと。
サイボウズの社長がFBメッセージを使っているというのも面白いですね。

メールは個人に依存していますが
社員が辞めたら、ノウハウが引き継げないという
青野さんの指摘には納得しました。
添付ファイルの漏洩リスクなども確かに恐ろしいですね。

さて、今回のセミナーのテーマはファスト

「現場のビジネススピードに情報システムが追いついていない」
これが、システム管理者の課題になりつつあるとのことです。

進むコンシューマライゼーションの動きの中
クラウドとデバイスの普及によって
コンシューマーのほうが会社の社内システムより
ハードもソフトも進んでいるという逆転現象が起こっています。
今まで、最新だった情報システム部門が
クラウド時代に、いつの間にか最も遅れた存在になっていたのですね。
確かにDropboxやEvernoteなど個人が恩恵を受けているソフトがNGの会社は多そうです。

実際、システム管理者が、現場からの要望でソフトウエアを作成する際にも
スピード、クオリティ。そしてコストなど、すべての面で今の感覚には追いついていません。

逆に言えば、クラウド時代はシステム担当以外の現場社員が
自分たちの考えでシステムを組んだ方が、早く、満足いくシステムが作れるのかもしれません。

業界が成熟するとファストがはやると言われています。
外食しかり、ファッションしかり!

ファストフードの代表はマクドナルドですし
ファストファッションのUNIQLOも世界進出を始めています。

そのファストの動きが成熟したシステム業界にも押し寄せています。

ビジネスでは、ニーズの8割が達成できたら、当たり前ですが時間が優先です。
そのコンセプトを達成できる、信頼されるファストシステムがあれば
日本のホワイトカラーの競争力も、雑事から開放されて高まりそうです。

サイボウズから、近々その答えが出てきそうです。
Kintoneと名付けられた、
ファストシステムがもうすぐ公開されるとのこと。

青野さんのKintoneのデモを見る限り
パソコンを使えるレベルの方であれば、誰でもすぐに
オリジナルの日報や報告書を作成できそうです。
簡単に、ファストに業務共有ソフトが組めることが、素人の私にも実感できました。

さて、マーケティング視点からハードルを考えてみました。
このKintoneの普及のためには
ユーザーの想像力を刺激するビジネス用テンプレートや
ユーザー事例が必要かもしれません。
営業や総務などのビジネスの現場に、いきなりファストシステムと伝えても
システムを作成するのは厳しいかもしれません。
また、モチベーションも必要です。

ここでヒントがありました。
青野社長によるとサイボウズ社内の知見では
プロジェクト成功の秘訣は
「データベース化」「プロセス管理」「コミュニケーション」の可視化、共有だそうです。
数字・イメージ・テキスト・ファイルなど各種データや個人の知見を「データベース化」
「プロセス管理」を可視化し共有することが大事だそうです。
そして、社員同士の「コミュニケーション」をシステムに付加すれば
社内のビジネスの8割をこなせるシステムが作れるとのことです。
このサイボウズの社内事例を徹底して伝えていけば、勝機はあるかもしれません。

「データベース化」「プロセス管理」「コミュニケーション」の可視化、共有などの重要性を
導入者、そして、ユーザーにもわかりやすく、コミュニケーションできれば、
ファストシステムを日本に根付かせることができるかもしれません。

業務の可視化、改善点の提案、実施、チェックなどの業務のPDCAを
このファストシステムKintoneで行えば
ビジネスがうまくいく可能性が高まりそうです。
今後のKintoneリリースが楽しみです。
(リリース日は未定だそうです)

尚、Kintoneモデルユーザーを募集しているそうです。
希望者はtwitterの @aono にご連絡くださいとのことです。

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