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量子暗号と量子コンピュータ

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 佐藤@IT雑貨屋です。

 昨日の記事で「量子暗号」という事について書かせて貰いました。また最近では量子コンピュータという事も話題になっていますが、現在、この何れも研究段階で、もう少し先になったら一般的に実用化される技術になると思います。

 光が導く次世代の暗号技術「量子暗号」

 この根幹になるのが「量子力学」ですが、これが全く「お化けの様な理論」だと私は感じています。この量子力学で言えば、人が観察するという行動が、実験結果に影響を及ぼすという事が言われていて、過去にはアインシュタインと量子力学者のボーアの論争で「人が見ていない時、月は存在しない」というボーアの話に納得がいかず、当時ベルリンを訪れてたインドの詩人、タゴールとの対話をした事が有名な逸話となっています。

タゴール:この世界は人間の世界です。世界についての科学理論も、所詮は科学者の観方にすぎません。

アインシュタイン:しかし真理は人間と無関係に存在するものではないでしょうか?例えば、私が見ていなくても月は確かにあるのです。

タゴール:それはその通りです。しかし月は、あなたの意識になくても、他人の意識にはあるのです。人間の意識の中にしか月は存在しない事に変わりません。

アインシュタイン:私は人間を越えた客観性が存在すると信じています。ピタゴラスの定理は、人間の存在とは関係なく存在する真実です。

タゴール:しかし科学は月も無数の原子が描く現象であることを証明したではありませんか。あの天体に光と闇の神秘をみるのか、それとも無数の原子をみるのか。もし人間の意識が月だと感じなくなれば、それは月ではなくなるのです。

(引用元:~人が見ていない時、月は存在しない~ (tsurukamekai.jp) )

 この当時のアインシュタインの困惑はともかく、それ以降現在に至るまで、この量子力学の考え方が証明される実験結果は多く確認されており、その理論を基にして、量子暗号や量子コンピュータについて、各国各企業では研究開発を進めています。

 この量子力学ですが、その理論的な展開の先に広がる世界というのは、恐らく私達が教わって来たこの世界観すら、大きく転換する可能性を秘めた理論だと思います。ちなみに私の子供にこの量子力学の話として「シュレティンガーの猫」の話をしても、「そんな事なんてある訳ないし、わからない」と言われてしまいました。これは説明する私の力不足の為せる技なのかもしれません。

 ただこの量子力学の理論の先には、この宇宙の姿や私達の存在そのものへの思考転換を求めるものになるかもしれないと思うのです。

 私は量子力学の専門家でもありませんが、IT分野において量子暗号や量子コンピュータの話題や、研究の進捗などの話を聞く度に、そういった「パラダイムシフト」が実は近づいてきている気がしてなりません。
 また人類の歴史を顧みると、その様な大転換を引き起こした理論というのは、社会に対して恩恵だけを与えている訳では無く、そこから新たなリスクを人類社会にもたらしてきているという現実もあります。直近で言えば、アインシュタインが導き出した相対性理論は、人類に多大な恩恵を与えていますが、その一方で核兵器という大きなリスクをも生み出しています。

 果たしてこの量子力学や、それを基に開発される量子コンピュータは、私たちにどの様な「モノ」をもたらすのでしょうか。そこは個人的にも注視をしていきたいと思ったりしています。

 ちょっとした雑感でした。

 ここまで読んで頂きありがとうございました。

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