オルタナティブ・ブログ > IT雑貨屋、日々のつづり >

IT業界につとめる「雑貨屋(なんでも屋)」が、業界の事、情報セキュリティの事、趣味や日々雑感を綴っていきます。お暇な方はおつきあい下さい。

仕事や転職について

»

 佐藤@IT雑貨屋です。

 私の子供が先日、とある企業に内定が決まりました。親として少し安堵しています。

 子供と少し話をしましたが、やはり就職という事には多少の不安感を抱いている様で、私はありきたりな事ですが「石の上にも三年」という話をしました。

 この時、ふと自身が就職した時の事を思い出していたのです。

 私が就職したのは19歳で、就職先は地元の小さなシステム開発会社でした。高校は工業高校を卒業したのですが、卒業時には担任の先生から「今なら大企業もまだ採用しているから、就職を考えないか?」と言われていました。しかし私は自身のやりたい事があると専門学校へ進み、その後中退、色々あって19歳で就職となったのです。良く「同期入社」というじゃないですか。でもそんな事なのでその感覚すら私は経験していません。

 就職した会社でも、最初は「仕事の出来ない新人」という事で、仕事を干され、そこから必死に学ぶ中で、独自の立場を作る事が出来ました。お蔭で、その後に2回転職しましたが、いずれも「一緒にやろう!」と誘われての転職でした。

 そんな私が初めて「転職活動」をしたのは35歳の時。もうその時には所帯を持ち、今回就職を決めた子供も生まれた時でした。

 転職サイトに幾つか登録し、連絡が来るたびに面接に駆けずりまわりましたが、やはり35歳での再就職は難しく、10社以上面接した結果、とある小さなSIerに内定が決まり、そこからいわゆる「派遣エンジニア」としての人生が始まったのです。

 途中、情報セキュリティ・コンサルタントをやった時期もありましたが、この時派遣されたのが今いる職場で、ここで既に20年以上仕事をしています。

 今いる仕事場で仕事を続けるために、幾つか派遣会社を渡り歩きました。だから職歴上、転職回数は間もなく10回になんなんとしています。
 今いる派遣会社に就職したのは、2017年ですが、これは「無期雇用でなければ三年以上、同じ会社に居られない」という、派遣法改正の為で、今の仕事場で仕事を継続する為に、派遣先である今の仕事場を持って今の会社に就職しました。今の会社での面接で、私の職歴を面接担当者に説明すると「ああ、そういう訳ですか。納得しました。」と言われいました。何でも転職回数が多いので、どういった人物なのか、逆に興味があったと言うのです。

 まあそんな感じで、いま私は五十代後半になり、社会人年数も間もなく40年になろうとしています。

 ここまでまかりなりにも何とか収入を確保して、家族を養い生きて来れました。

 そんな私が思うのは、仕事とはやはり自分自身の社会的な価値を提供する事で、だから世の中から「お金が得られる」という事。そしてこの「価値」とは、中々絶対的な価値というのはなく、社会の中ではどうやっても相対的に評価をされてしまいます。だから仕事の取り組み方もそうですが、転職活動にしても、その視点を絶対に間違えてはいけないという事です。

 今の時代、私の若い頃よりも「転職」に対するハードルはかなり下がっています。要は簡単に転職しても、次の仕事は容易に得られると考える若い人が殆どなのでは無いでしょうか。転職サイトのCMも様々出ていますし、「転職はキャリアアップの一環」の様に考えている人も多く居そうです。

 確かにそういった側面はあるかもしれません。でも間違えてはいけない事は、いま取り組んでいる仕事が、自分の社会的な価値を維持・向上させる事に与しているか。転職にしても、この自分の価値の維持・向上のライン上にある職場環境なのか。そこはしっかりと見極めなければなりません。安易な転職は、今の社会で簡単に自分自身の価値を陥れるばかりか、場合によっては失わせるリスクを含んでいるのです。そこは決して見間違えてはいけないと思うのです。間違えてしまえば社会からドロップアウトしてしまいます。

 私が自分の子供に「石の上にも三年」と語ったのには、実はそういった思いがあるのです。

 う~ん、、、子供は理解してくれたのでしょうか。でも間もなく社会人になる訳なので、頑張って生きて行って欲しいと念願しています。

Comment(0)