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日刊ゲンダイとネットクチコミ:「未来の党」異常人気 検索件数4000万件

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「未来の党」異常人気 検索件数4000万件

これは、Twitterで見つけた目を疑う記事の見出しです。Ozawa

オンライン販売サイトから購入して記事を確認しました。(ネタりかにも今は転載されています)ここでの検索は検索クエリーの数を差しており、結党から数日で日本人の3人に1人にあたる膨大な数の検索がされたと記事は語っています。

以下引用>>”11月28日の新党結成から数日しか経っていないのに、グーグルで「日本未来の党」が検索された件数が、あっという間に4000万件を突破したのだ。

4000万件と聞いてもピンとこないかもしれないが、日本の人口は1億2000万人だから、3人に1人が「未来の党」に強い関心をもった計算である。「日本維新の会」の検索数2600万件と比べても、有権者の関心は圧倒的。” <<以上

タブロイド夕刊紙で目くじらを立てるほどのことでもないかと思ったのですが、それにしてもこんな関心を急速に集めることが可能でしょうか?そして、日本人はそもそも、特定単語で国民の3人に1人がGoogle検索するように、Googleを使って検索をしているものなんでしょうか?厳密に言うとYahoo! JapanはGoogleと同じエンジンを使っているとはいえデータとしてはYahoo!の検索として別にカウントされており、不可解です。

Googleでのおおよその検索数はGoogle AdWordsの キーワードツールで知ることができます。2012年11月の記事に登場した検索ワードの検索数は以下の通りです。

Googlemiraiishin 記事とは違い、「日本未来の党」や「未来の党」はデータで現れるほどの検索ボリュームが無いため数字がでてきません。そして、比較で挙げられた維新の会は14,800 と日本未来の党に合流した国民の生活が第一と同じ程度の数です。

そもそも、それらの党名はネットでもニュース等で目にして説明がされています。検索してより調べようという数はその程度でしょう。日本未来の党で 4000万 という途方も無い検索が短期間にされているわけじゃないと分かるでしょう。

では、記事に出た、以下の数字が指すものは一体何なんでしょうか?
日本未来の党:4000万
日本維新の会:2600万

私は恐らくGoogleで検索して出てくる、ネットでのヒット数をユーザーの検索回数だと誤解したのではないかと推察します。数字がかなり近いのと、Googleの特定ワードに関する検索で膨大な数が出るものは、ネット上にその検索に適合する結果の概数として出るヒット数しかないためです。また日刊ゲンダイ記事の数字と似た数が12月2日未明時点で表示されます。
Googlemiraihitmirai Googlemiraihitishin

じゃあ、数日で日本未来の党は、膨大な言葉がネット上に書かれていてもっとすごいと、日刊ゲンダイの記者の方は思われるかもしれません。ITmediaのブログでは自明のことですが、あえて説明しますと、単に単語やフレーズを入れて検索しただけでは、単語に分解されてそれらを全部含むページや一部だけ含むページの両方がヒット数としてカウントされます。

検索結果の低い順位ではこのように
Googlemiraikyosan

日本共産党に関する文中に「未来」 という単語が含まれるページも含めているわけです。上の例では2011年1月30日ですから、今の日本の未来の党との関連は全くないことが読み取れることでしょう。

夕刊タブロイド紙とネットクチコミの割れ鍋に綴じ蓋が作るデマ拡散装置の問題:
電車の通勤途上などで読まれ、購読されてきた夕刊タブロイド紙はネット、携帯、スマートフォン普及が部数減に繋がり打撃を受けていると聞きます。

そういう中で、日刊ゲンダイのような独自の主張を持つ夕刊タブロイド紙とその主張を支持する人たちのネットクチコミは、「大新聞テレビはまったく報じないが」を合言葉に独自の主張を広め、共有し、お互いに再確認してその信念を深めているように見えます。
新聞の世論調査にその信念が現れてこないのでますます、陰謀論を強めているように見え、この行き着く先は不正選挙とかにまでいくのではないか?そんな恐れさえ感じます。

もちろん、不正が無いか目を凝らすのはいいことなのですが、そのあまり現実を見失う人が少なからずいるのは大いに問題と思います。日刊ゲンダイは  2012年11月8日にも「さいたま市と同じ線量 ウクライナで健康な子どもは6%」という由々しき記事を掲載していました。本当に事実なら、世界からウクライナに助ける運動をするべきだと思います。しかし、その数カ月前にサッカーEURO 2012でウクライナの様子は世界に広く報道されていました。まったく他の状況と辻褄が合わない記事だと断定できるかと思います。

かつて、タブロイド ゴシップ夕刊紙はサラリーマンの家路の娯楽として読まれて家に帰り着くまでに読み捨てられてきました。それが、ネットクチコミの普及でより広い範囲にセンセーショナルな「記事」が広がるようになっています。日刊ゲンダイの今回の記事が警鐘を鳴らしたのは、タブロイド夕刊紙だからといって事実に反する記事を放置してはいけないし、間違っていると疑われることには批判の声を上げるべきだということでしょう。

そして、他のマスコミも誤報には批判記事で応じて質す姿勢をとることを期待しています。「業界の約束」はもうデメリットが目立つからです。

Comment(1)

コメント

藤本忠彦

選挙に行く時に政党がおおすギルので少しヘセないか

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