Kindle47%、iPad32%と急追。電子書籍リーダーの最新市場調査
米国調査会社ChangeWaveから、米国における最新の電子書籍市場の調査結果(URL)が発表された。
調査日は2010年11月8日、調査対象は2800名強。対象機種は、Amazon Kindle、Apple iPad、Banes&Noble Nook、Sony Readerなど。
まず、現在主有している電子書籍リーダーについて。
ご覧のとおり、2010年2月の時点で68%と圧倒的なシェアを持っていたAmazon Kindleだが、iPad発売以降シェアを落としている。最新調査ではKindle 47%、iPad 32%となっており、この勢いが続けば来年初頭にも逆転する可能性が高そうだ。なお、最新調査における残りのシェアは、Sony Readerが5%、Nookが4%となっている。
では続いて、iPadとKindleの顧客満足度について。
iPad、Kindleとも、顧客満足度は非常に高い。特にiPadは「非常に満足」が75%と驚異的な満足度を得ていることがわかった。
次のグラフは、iPadとKindle上で閲覧されているコンテンツ種類について。
ここで、この2機種のコンテンツ志向に大きな差があることがわかる。Kindleは93%ともっぱら書籍閲覧に使われているのに対して、iPadは、新聞51%、ブログやニュースフィード45%、マガジン36%と、かなり幅広いコンテンツ閲覧に利用されている。
新聞、雑誌などの紙メディアにとって、新たなる媒体、新たなる収益源となるのはiPadのようだ。またブログ閲覧にいたってはKindleの15倍だ。その反面、Kindleはほぼ電子書籍に特化した戦略をとっており、汎用機 vs 専用機 の様相が強く現れる結果となった。
最後に、購入予定について。
これは、90日以内に電子書籍リーダーを購入する予定のある生活者への、購入意向に関する質問だ。iPadが42%、Kindleが33%。現時点では2機種が他を圧倒した。今後は、さらにAndroidタブレットが参入し、混戦になることが予想される。
その他、さらに以下のような詳細情報は、こちらから有料レポートで入手できるとのことだ。
- Overall consumer electronics spending and the hottest electronics items for the holidays
- Cannibalization of other electronic products due to Tablet momentum
- Preferred wireless service providers among iPad buyers — Verizon vs. AT&T
- Changes in consumer planned buying for laptops, desktops and Netbooks — and a look at demand for Apple (AAPL), Dell (DELL) and Hewlett-Packard (HPQ) computers
- Spending trends for leading home entertainment retailers including Amazon (AMZN), Best Buy (BBY), Costco (COST), and Wal-Mart (WMT), among others
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