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進化するTwitter ~ PCから携帯へ,米国からアジアへ

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Twitterの進化は,いよいよ米国を離れ,アジアへ,そして携帯へ向かう。

米国ではキャズムに陥り停滞感のあるTwitterだが,海外での大きな飛躍を感じさせるニュースが先週相次いだ。

まずTwitterの歴史の中でも最大級に成長インパクトのあるニュースから。

携帯ユーザー40億人に向け、Twitterがインド最大の携帯キャリアーと提携 (TechCrunch, 2009/10/15)

インド最大の携帯キャリア Bharti Airtelにおいて,SMSショートメッセージを経由してTwitterを使えるというニュース。Bharti Airtelはこの2009年1Qに契約者1億人を超え,未だ天井知らずの成長をしている携帯キャリアだ。これにより,Google Trendsによると現在第6位のインドのTwitterユーザーが大きく飛躍する可能性が高い。

が,このニュースの重要なメッセージはそれだけに留まらない。実は,2008年後半にTwitterは世界の携帯キャリア(英国,オーストラリア,カナダなど)におけるSMS経由の配信を停止していた。その理由はTwitterが携帯キャリアに支払わなくてはいけないSMS料金が高額だったためだ。

今回,TwitterがBharti Airtelと契約したということはこの点で合意したことを暗示しており,今後,世界中でのSMS配信が可能になる可能性が出てきたわけだ。前述TechCrunchの記事によると,全インターネットユーザーは10億人であるのに対して,携帯SMS配信が可能なユーザーは40億人と予想されるため,このインパクトは大きい。(ちなみに米国ではTwitterアクセスのうち約10%前後がSMS経由だと思われるが,インドなどではSMS率がかなり高くなることが予想される)

そして,やはりGoogle Trendsによると世界第二位のユーザー数を持つ我が日本においてもTwitterの携帯ニュースが続いた。

Twitter新携帯サイト公開 絵文字OK ドコモ端末対応 (ITmedia, 2009/10/15)
ウィルコム、Twitterを公式サイトに 国内キャリア初 (ITmedia, 2009/10/15)

iPhoneユーザーが,PCよりiPhoneクライアントに移行しているように,Twitterはシンプルなサービスのため携帯との相性が極めて良い。さらに今後Tweetの位置情報の活用が進むと,Twitterの本丸はモバイルに移行することは間違いないだろう。

いよいよ,Twitterはアジアへ,そして携帯へ。

この流れを受けて,米国で影響力のあるブログBusiness Insideのメジャーからもインパクトある記事が出た。


そもそも,Twitterの140文字はSMS対応を意識してのものだった。

短いのは最高―葉書はSMSを産みSMSはTwitterを産んだ (TechCrunch, 2009/7/6)

それにしても,Twitterというサービスの先見性は群を抜いている。この140文字が世界中に広がっていくと,人類の知恵がグローバル・ブレインに進化する日もそれほど遠くない未来かも知れない。

【参考記事】
【最新情報】 Twitter 地域分布,年齢分布,ユーザー属性


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こちらもよろしければどうぞ。 『Twitterマーケティング 消費者との絆が深まるつぶやきのルール』

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