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「セブンプレミアム」がお客様の声をPB商品開発に。「プレミアムライフ向上委員会」本日オープン

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日経トレンディ2008年度商品ランキング1位はプライベートブランド(以下,PBと略)だった。
中でもPBの両横綱である「セブンプレミアム」と「トップバリュ」の躍進が大いに注目されたことは記憶に新しい。

2008年ヒット商品ベスト30、1位は「PB」―日経トレンディが発表

そのセブンプレミアムがさらなるPBのバリューアップをめざし,「プレミアムライフ向上委員会」を本日グランドオープンさせた。

当社ループスは,マーケティング・パートナーである株式会社ワールドカフェと共同で,当サイトのシステム構築および運用を請け負わさせていただいた。今回は開発チームの一員として,当サイトの狙いや特徴を簡単にご紹介したい。

■ プライベートブランドの強みを生かす

「セブンプレミアム」は,2007年5月の販売開始以来,イトーヨーカドーなどスーパーはもとより,セブンイレブンや西武百貨店までその販売網を展開して急成長しており,2010年2月期には1,300品目で売上高3,200億円を見込んでいる。

一般的にPBの売りは,ナショナルブランド(以下,NB)と同程度の品質を保ちながら価格が安いことだ。しかしNBも独自アイディアや蓄積された技術を活かした製品で逆襲をはじめており,PBがさらなる発展を遂げるには,価格以上の付加価値を顧客に提供し続けていく必要がある。

そこでセブンプレミアムが着眼したのは,日々多くのお客様と接する機会を持つ小売業としての強みを生かす,つまり商品開発に顧客の声を取り入れるという発想だった。

昨年末の日経ビジネスマネジメントに掲載されたフィリップ・コトラーの記事は,まさにセブンプレミアムの考え方を象徴する言葉なので紹介したい。「今,マーケティングは『顧客との共創のステージ』に進みました。企業が一方的に製品を作り.一方的に宣伝して売るのではなく,製品がどうあるべきか,どのようなメッセージを送り出すべきかについて顧客と一緒に考えはじめるようになってきたのです」 (日経ビジネスマネジメント 2008.12)

■ 顧客参加型の商品開発サイト

「プレミアムライフ向上委員会」で,会員は新商品やランキングなど「セブンプレミアム」に関する最新情報を得られるともに,「セブンプレミアム」の商品についての意見・要望やアイディアを投稿することができる。また「ななばた会議」というコミュニティで,会員同士が自由に交流し意見交換することができる。

このようにして会話された生活者の声が,トップページFlashを使い,リアルタイムに浮かびあがる印象的なデザインを採用した。さらに広くネット上でのクチコミ(ブログやQ&A)を集約し,「噂のセブンプレミアム」「教えてセブンプレミアム」として表示する新しいアプローチで,生活者の声に真摯に向き合い,生活者の声を大切にする姿勢を貫いている。

また企業視点で言うと,顧客の生の声をリアルタイムでアンケートできたり,新商品の開発プロジェクトを顧客参加型ですすめることのできる点が大きなポイントだ。商品開発チームは,顧客の意見を取り入れながら商品開発を行い,進捗状況を公開し,試食などの体験も共有できる。商品販売後の改善アイディアも,商品開発チームに直に届く仕組みが構築されている。

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なお,このサイトは7月7日にプレオープンし,ユーザーの声を反映させたリニューアルを実施したうえで,本日10月16日に「プレミアムライフ向上委員会」としてグランドオープンを迎えた。現在会員数は1300名強だが,今年度末には5000名まで参加者を増やしたい意向だ。

主幹部門である「7&iグループMD改革プロジェクト」の皆様の声が日経ITproに記事化されているので,ぜひ参考にしてほしい。

セブン&アイグループ。PBの商品開発にコミュニティーサイト活用 ~ 2009年末までに消費者5000人の登録を目指す

今回の顧客参加型サイト活用によるマーチャンダイジングは,メーカー,小売,生活者が三位一体となった革新的な取り組みだ。日本最大級の顧客を持つセブン&アイグループが,生活者の声を商品やサービスに取り入れ始めた意義は大きく,マーケティングが新しい時代に入ったことを象徴していると言えるのではないか。


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