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国民よ、民主のマニフェストを忘れよう!?

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衆院選挙が終わりました。

民主・自民とも公示が近付くに連れてマニフェストがどんどんバラ色になって、ばら撒き度が急激に高まり、似たり寄ったりで何を争点にしているのか分からない選挙でもありました。

そんな中で民主の大勝となり、4年前の自民大勝の真逆になったわけです。4年前と違ってマニフェストは同じようなものなのに、これほど揺り戻しが激しいというのも珍しいと思います。国民がかなりのフィーバー状態に陥って民主に傾いてしまったということでしょう。

さて、その民主党のマニフェストは自民に比べてばら撒き度が極めて高く、また、国債は増やさず増税もしないと言い切っています。小泉元首相ではないですが、本当にそんなマジックがあるのか。問題なのは、今回、民主党に票を投じた熱狂的な国民がこのマニフェストを信じてしまった可能性があることでしょう。

民主は無駄を削って財源を捻出するといっていますが、削ればその分野で企業は生きていけないでしょうし、失業者も出るでしょう。要するに投資を減らしてその分を家庭の財布に戻すということをしなければなりません。

最近の日経新聞で民間企業のトップが懸念を表明しているのはまさにこのような「国家規模の投資がなくなる」ことでしょう。米国のように日中に国債を買ってもらうなどすれば良いでしょうが、国債を増やさないと言っている限り、カネがなくなるのは明らかです。

国民がまだ強烈にマニフェストを信じている間は投資がしにくいだろうと思います。どこだったかのシンクタンクもしばらく国内産業は停滞すると予測しています。

民主党は、あまりにも強烈な勝ち方をしたがために、マニフェストによって自身の首を締めないかと思う今日この頃です。

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