「ためしてガッテン」はサービスサイエンスだ
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正月にふとテレビで見たNHKの「ためしてガッテン 新春スペシャル」では、一流の職人が握る寿司がなぜ旨いかを科学的に分析していました。ご覧になった方も多いと思います。実に旨そうでした。
この番組ではこのように、匠の技、プロの技を詳細に解説し、素人がプロ並みの技を身に付けるヒントを与えてくれるので、家庭の主婦を中心に結構人気なんだそうです。
ところで、寿司は日本の外食サービス産業のコアです。その寿司職人の技を解析してその技術を「体系化」するなんて、まさにサービスサイエンスの小型版だな、と感じた次第です。サービスサイエンスとは、先進国で最も就業人口が多くなりつつあるサービス産業において、さらなるイノベーションを起こすための科学的アプローチのことです。米国の競争力協議会や米IBM社などによって広まって来ました。IBM社の解説はこちらをどうぞ(PDF)。
サービスサイエンスの目的からすれば、この後、体系化されたノウハウをもとに一流の寿司職人を大量生産し、世界中に派遣するビジネス、あるいは、「極上回転寿司」なるものが勃興すべきでしょうが、それは「ためしてガッテン」の守備範囲を超えてしまいますね。
「サービスサイエンス」は日本でもOA学会などで特集されたり、セミナーなども開催されていますが、研究者やコンサルタントの解説が難解で、エンドユーザが首を捻るケースも多いようです。「ためしてガッテン」のような分かりやすいアプローチが必要かもしれません。
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