IC事業開発部会と、若年層プロワーカー
昨日、インディペンデント・コントラクター協会(以下IC協会)の中で、新規事業の開発や企画に携わる方を中心とした事業開発部会に参加してきました。事業開発部会といっても形式張ったことは自己紹介のみで、あとはそれぞれのテーブルで飲みながら勝手に盛り上がる、というごゆるりとした飲み会で、開催は今回が初めて。幹事はIC協会理事長の秋山さんと私で、12名のインディペンデントコントラクター(以下IC)の方が集まりました。
新規ビジネスや事業立ち上げ、商品開発に携わっているので、いろいろなビジネスを手がけられてるばかりでなく、皆さんの経験談が面白い!
ITコンシェルジェとしてユーザー企業のトラブル対応に日々飛び回る方。SARS騒ぎの際に、「風邪博士」と言われる教授の協力の下、プロ仕様のマスクを企画し、上海での感染拡大の抑制に貢献した方。最先端の再生医療ビジネスに携わる方。企業再生やのM&Aの裏側でプロとして尽力される方。年齢も60を超えてもなお、まだまだ現役で頑張るぞ!という方が複数名いらっしゃったり、特に昨日はワールドワイドでご活躍のICの方が何名もいらっしゃいました。理事長の秋山さんの挨拶の中で「3年前に協会を立ち上げた当初からすると、こんなに多様なバックボーンを持ったICの皆さんがすぐに集まるようになったことに隔世の感がある。」と仰っていました。
以前から存じ上げている還暦を過ぎたICの方(以前は某有名企業の米国法人の社長をされていました)は、「団塊の世代の方々が、このままリタイアしていくのはもったいない!まだまだ彼らの力を求めている、発揮できる場所はたくさんあるはずだ。だからICという生き方が中高年層でもっとメジャーになってほしい。」と熱弁をふるっていらっしゃいました。私も賛同します。
一方で、私個人としては私と同世代あるいは私よりもう少し若い若年層のIC、プロワーカーが増えてほしいと思っています。実は昨日の事業開発部会の最年少参加者は私(35歳)。IC協会の中では若造もいいところです。特定分野の専門性を売りにしたり、高度なビジネススキルをベースに生きていくICは、脂の乗り切った40代以降が適齢期という意見が多いのも事実で、昨晩の現実が物語っています。
しかし、20代の頃からきちんと自分自身のキャリアを真剣に考え実践していけば、ICというワークスタイルは起業を目指す若年層の方々の選択肢に十分なり得ます。現に私も実現していますし、少ないとはいえIC協会でも30歳の方が入会しています。独立起業を目指す若年層の方々に対し、ご自身の戦略的なキャリア選択肢としてIC、プロワーカーという生き方を啓蒙していくのが、最近の私のテーマです。
いずれの年代のICにも通ずることは、精神的にも経済的にも何者にも依存しない「自律した個人」の実現です。今後、多くの企業が大きな変化の波にさらされていくことでしょう。奇しくも昨晩、私の前職の会社が大手企業の傘下に入ることが報道されました。所属する企業の変化や思惑、組織の論理に惑わされず、自分自身の人生を歩むという、ある意味自然で当然の生き方がもっと広まってほしいな、と思っています。