僕らにできるのは演奏することだけだから。
元々は、Twitter上で知り合った、ジャズシンガーの松岡ゆかりさんと、渋谷のジャズレコード店アワーズアワーズの女将さん、青木さんとお話をしていた時に、「ジャズの楽しさを、もっといろんな人に知ってもらえたらいいねー。」ということで、初心者のためのジャズ講座みたいなゆるーい企画をやってみようかという、井戸端会議をしたのが始まりです。
震災前のことです。
それから急にあんなことになって、企画の内容は自然と変わっていくこととなります。「自分達に何ができるだろう。」月並みですが、状況を見ながら考える日々が続きました。
そして出た答えが以下の3つです。今、チャリティーライブをやらなければならない理由を、書かせていただきます。
ひとつ目。
実は、チャリティーライブという響きが、あまり好きではありませんでした。ライブじゃなくても、気持ちさえあれば、寄付は誰でも出来ます。「わざわざライブ行かなくても、別に寄付するからいいです。」と言われれば、それだけのことです。
自分もそう思っていたので、ネットで寄付だけいくつかしていました。
確かに、チャリティーしたいのなら、それで事足ります。
でも、寄付をいくらしても、限界があるし、それどころかこのままでは日本の経済が沈没してしまうんじゃないか?ということが次第に明らかになるにつれ、考えも変わってきました。
「各人が自分の仕事を一生懸命やって、支援の基盤である日本経済をキープ、いやそれ以上に盛り上げて行かねばならない。」のだと。
うちだったら文具店ですので、お客様がオフィスで思い切り仕事をしてもらえるように、いろんな側面から仕事環境の提案をしていくのが仕事だと思っています。
では、ミュージシャンはどうか?
と考えた時に、彼らが言ってくれた言葉は、
「僕らにできるのは演奏することだけだから、演奏させて欲しい。」
ということでした。
これで全ての悩みが払拭できました。ぜひ演奏してもらおう!
だから、チャリティーライブなのです。
チャリティーライブで、被災地を少しでも支援させていただきたいと思います。
ふたつ目。
例えば、すでに豚組の中村さん方が「#Smileat」で取り組み始めていますが、外食をしようという考え。上で書きましたように、仕事をいくら頑張っても、買ってくれる人がいなければ話になりませんから、同時に消費活動も積極的にしていかねばなりませんが、このところの自粛&萎縮モードで、まずは飲食店さんが大打撃の真っ只中にいます。
もちろん、飲食店さんだけが大変なわけではありませんが、商売の単位が小さく、一日一日の売り上げがすぐに影響してしまうのはやはり飲食業界です。極端なことを言えば、小さなお店が一軒つぶれただけだったのが、そこから連鎖的に倒産が広がっていくという危険性も高いと思います。
経済は全ての事象が連動しているのですから、これは何とか食い止めたい。外食をして、まずは飲食店さんを応援しようということで、元々高いうちのエンゲル係数は、最近さらに急上昇しておりますw。(すみません、うちのことはいいですね。)
また、電力不足も長期化することが決定的になり、節電は全員で考えなければいけない問題となりました。そこで、外食をすれば、その間家の電気は全く使わずに済む。せっかくお店の灯りを点けているのだから、みんなでそこへ集まろうという考えもあります。
ですから、基本的には飲食店さんである、ライブハウスさんにお願いして、そこへ集おうと。普段なら会場費がかかるところですが、みんなで飲食しますから、場所を貸してくださいというわけです。これが「ライブ」をやろうとしたふたつ目の理由です。
三つ目は、音楽の純粋な部分です。
こんな時だからこそ、素敵な音楽を聴いて、元気になりましょう!という考え。
これに説明は要らないと思います。
人類に音楽は必要です。しかも日本のトップミュージシャンのジャズ演奏ですから、そのエネルギーはちょっとすごいものがあります。言霊とはよく言いますが、彼らの音霊をぜひ受け取っていただきたいなと思うのです。
まさに音のシャワーを頭からザブンと被る感じですね。
日頃、ジャズなんてバーのカウンターでしか聴かないよという方も、ぜひお越しいただきたいと思います。生音の音圧に圧倒されて、新たな「発見」がきっとあるはずです。
長々と申し訳ありません。
以上が今回、チャリティージャズライブを立ち上げた理由です。
もしご賛同いただけるようでしたら、4/17(日)13:00に、高田馬場まで足をお運び下さい。(もちろん出入り自由ですので、遅れても構いません。16:30まで演奏しています。)
【出演ミュージシャン】
●片倉真由子(p)トリオ 佐藤"ハチ"恭彦(b)・二本松義史(ds)
●吉田桂一(p)トリオ+1 佐々木悌二(b)・渡辺文男(ds)・鈴木道子(vo)
●小杉敏(b)クインテット 岡崎好朗(tp)・岡崎正典(ts)・大徳俊幸(p)・横山和明(ds)
ご、豪華です。最高です!
ご出演を快諾下さった素晴らしいジャズマンの皆様、この場をお借りして御礼申し上げます。
特に片倉さんと佐々木さんはご両親が被災されており、大変な中ステージに立っていただきます。そんな思いも込めて演奏してくださると思います。
【場所】
高田馬場駅すぐ「カフェ・コットンクラブ」
オーナーの茂串さん、素敵な場所をご提供いただき、感謝です。(高田馬場の超老舗ジャズバー・introのオーナーさんでもあります。行かれたことのある方も多いのでは?)
【募金活動の内容】
ミュージックチャージを1,000円とし、全額日本赤十字社に振り込みます。もちろん、お気持ち次第でそれ以上寄付していただければ幸いです。募金箱も設置して、全部合わせた金額を義援金として寄付させていただきます。
>>チャリティージャズライブの詳細+ご予約はこちら
※下のチラシもダウンロードできるようになっています。ぜひご家族、お友達、お誘い合わせの上、お越し下さい。
以上、どうぞ、よろしくお願いいたします。m(_ _)m
高木芳紀