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セマンティックの波と情報セーフティネット

サービス品質の評価へ向けて その2

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今回は、モノとサービスの違いや、サービス商品の内部構造をもう少し掘り下げて考えてみたいと思います。

前回、「サービスはモノ商品、製造物とは厳然と異なる」と記しました。基本特性は確かにそうであります。一方、現実の商品は、その購買、配送から消費までの全プロセスを考えると、純粋にモノだけ、サービスだけ、という購買体験となるのは稀、といえます。次の図は、様々な商品が備える「モノ」的な性質と「サービス」的な性質の割合を表現したものです。
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出典:
G.L. Shostack: "Breaking Free from Product Marketing" - Tangibility Spectrum,  vol.41, Journal of Marketing, 1977

同じ「塩」であっても、特別な成分、効果を備え、何か 物語性のある、特別な消費体験が提案され、パッケージ化されているものは、大幅にサービス性を多く含む、といえるでしょう。このようにサービス性を高めるには、ブログを書いたり動画を掲載してTwitter/Facebookで通知、というアプローチが有効です。知人の経営者による1つの最新事例、

「わじまの海塩」でスイカの白皮をおいしく

をご紹介。上記のフレーズでWeb検索をかけてみてください。
ちなみに、「わじまの海塩」の場合、  Facebookは個人ページのノートではなく、外部公開されるFacebookページのノート、資料、動画、いっそのこと専用アプリ!にしてしまうと尚、効果的でしょう。

同じ1つの商品の中の、モノ部分と、サービス部分をもう少し細かく分解して考えてみることができます。
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 中央に「モノ Product」を配置し、右上が「サービスProduct」、下が、「サービス提供環境(雰囲気ある建物や場所)」、左上が、「サービス体験のプロセス(Serivice Delivery)」となります。

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出典:
R.T.Rust & R.L. Oliver: "Service Quality: Insights and managerial implications from the frontier", Service Quality, 1993


  
サービス環境とサービスデリバリの間には重複がありそうです。※あまり厳密に線引きしようとするよりも、うまく当てはまりそうな事例に合わせて、適宜モデルを適用して比較すれば良いかと思います。

 次に、これら周辺を除いた、サービス・プロダクト(上手の右上)自体の内訳をみてみましょう。
下図をクリックして拡大してみてください。

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 コア・サービス、サブ・サービスの違いを把握するには、わかりやすい例として、JRの運賃、特急料金を想起すると良いでしょう。新幹線が2時間以上遅れたら特急料金が全額払い戻されるのは、これが、「十分早く目的地に辿り着けること」というサブサービスの対価だからです。しかし、目的地に着いた以上は何10時間かかろうが運賃の払い戻しはありません。サブ・サービスとしては、特急料金だけでなく、グリーン料金、指定料金、寝台料金など、魅力的なものが加わっています。

 コンティンジェンシー・サービスは、料金表がなく、せいぜいサービス提供会社の内規としてメモ、ガイドライン、口頭による伝達があるようなもの、とイメージされると良いでしょう。乗務員が客の服を汚した時のクリーニング代を例にあげましたが、実際に鉄道会社にそのような規定があるかは不知です。一昔前までのエアラインでは、一定金額が決まっていたようでした。

 また少々長くなりました。
次回、いよいよ、サービス品質の評価について定説をひいて簡潔に論じます。

 ソーシャルCRMも、ソーシャルコマースも、その、ソーシャルメディアを駆使したサービスプロダクトやサービスデリバリ(Facebook内で直接販売するのはこれに該当しますね)、サービス提供環境の充実ぶりが、顧客評価、ひいては商品の売れ行きやブランド力を左右してまいります。

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