Web vs TVCM : NEC「実現力クラウド」の2つの意味
Web系のお仕事の人たちはもちろん、向学心旺盛な社会人、学生さんの多くは、「もうTVなんて見ない」 とおっしゃる方が結構多いかと思います。でも、私は、大きなコストをかけて質の高いコンテンツ(よく選ぶ必要はある)もBS番組中心に結構多いTVを観るのが結構好きです。高画質愛好派なので、まだBluRayの少ないレンタルDVDショップよりもHDTV高画質が多いBSの方がありがたい。
土曜からのStar Wars一挙放送!も当然DRモードの最高画質で全部録画中。スポーツなんか、フィギュアスケート、サッカーなど選手の集中力を体感することで下手な小説以上に何かを学ぶことができている気がします。各種音楽番組も大好きで、毎週5,6種自動録画してあるのを、時間のできたときに(いや睡眠を削って)、ちょくちょく見ています。
前置きが長くなりました。いくら私がTV好きとはいっても、ご覧になってない人に共感を求めても「?」となるばかりです。NEC「実現力クラウド」のTVCM をまだご覧になっていない人は下記を眺めてみてください。
http://www.nec.co.jp/ad/campaign/service_cloud_cm_hotel.html
動画を見る30秒の時間がとれない人は、↑このぺーじ下方のCMカット表を一瞥すれば、以下の文章におつきあいいただけることと思います。
著しいコントラストを感じたのは、下記Webページです:
http://www.nec.co.jp/ad/cloud/
インフラもインフラ、3層のクラウドの最下層 IaaS (Infrastructure as a Service) を提供する業者さんに対して、その部品・サービスを売るためのページではありませんか!
それに対して、わかりやすいホテル・サービス (2002年度立教大学観光研究所Hospitality Management講座を修了した私は結構専門知識もってます)を引き合いに、
・クラウドに消費者の行動履歴など膨大な個人情報を溜めているという前提
・いつでもどこでもそのような個人情報を検索しピンポイントで活用することでパーソナルなサービスを提供
という、最上層SaaSレイヤーのアプリケーションを引き合いに出しているのがこのTVCMなのです:
http://www.nec.co.jp/ad/campaign/service_cloud_cm_hotel.html
NECの顧客であるIaaS業者さんが、そのIaaSを用いてサービスを構築するアプリケーション提供業者さんにアピールするかのCMです。※途中の中間層 PaaS (Platform as a Service)もあるかもしれませんが立論の本質から逸れるのでとばしました。
顧客の顧客、、いや、TVCMですからのSaaSを利用する一般消費者向けということで、
顧客(IaaS業者)の顧客(SaaS業者)の顧客(一般消費者) へ向けたメッセージ、
ということになるでしょう。昨今のビジネス界の潮流の王道をいく、優れて一石三鳥のしかけだと思います。
惜しむらくは、「実現力クラウド」で検索!というTVCMからWebへのレガシーな連携にとどまらず、 さらに、リアルタイム・メディア(番組内容もクラウドがテーマだと良いですね)、ソーシャル・メディアと連携し、Biglobeが力を入れているTwitterとの連携度を高めてみたら良かったでは、という点です。たとえば、Twitterのハッシュタグ(短くて視覚的もしくは語呂合わせで簡単に覚えられるもの)をTV画面に表示したり、携帯用のQRコードを表示する。こうすれば、時代の変化、マーケティングの革新を実感させるものになり、ひいては、「クラウドやんなっきゃ!」と視聴者に思わせることができたのでは、と考えます。