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夏目房之介の「で?」

沈肩墜肘

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久しぶりの李先生講習会。前半しっかりと龍形走圏。後半みっちりと88式。いい運動になりました。走圏練習では、下の手を、上の手の肘下にきちんとつけるようにとの注意あり。そして、走圏中の僕の肘をほんのちょっと捻って、いきなり感覚が変わった。
ん? 何だ、これ?
と、そのあとの講義で「両肘を外側に向けると、一方向にしか使えない。肘は下に向ける。すると、どんな方向でも動きが可能だ。これが武術的には深い意味をもつ」と。最初は、無理に向けようとして力が入ってしまったが、慣れてくると、ほんのちょっとした角度の違いなのに、両肘をきゅっと締めないといけなくて、そのためには胸の虚と沈肩が必要なのがわかる。かつ、肩の付け根と、その後ろの背中のちょうど真ん中にストレスが。なるほど、これが馬貴派の沈肩墜肘かあ。そうなのか、これで両腕が一つになるのか。
ほんのちょっとした変化が、じつは体の出来具合を示し、理解に結びつく。う~ん、深いぞ。
多分、知らないヒトにはまったく何のことかわからないと思うが、本人的にはかなり劇的な「わかった」感があった。もっとも李先生からすれば「little bit」に過ぎないのだけども。

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