札幌の講演終了
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北海道に向かう飛行機で東京上空に上がって、まるで南の海上のような積乱雲の林立を見た。何だか不思議な風景だったな。
札幌は涼しかったけど、現地の人はそれでも蒸し暑いといってた。
講演は、生涯学習の年間会員のためのもので、一般参加できなかった。世代はほぼ僕より上の、ほとんどが女性。それで、レジュメよりもかなり学術的な側面への言及、大学でのマンガなどの扱いの変化や意味、学生のニーズ、大学側の事情、学術研究から見た意味、問題課題などにからめ、国家における知的エリートと社会構成、大衆消費社会の意味とマンガが表現であると同時に消費商品であることの意味など、マンガそのものを知らなくても理解できて、かつこうした講演にくる人の要求に応える感じで話した。
後半、作品の紹介に入っても、聴衆の集中力はとぎれず、かなりいい感じでまとまったと思う。ただ、弘兼憲史『黄昏流星群』から高齢者同士のセックス場面を写し、微妙に描かれた腹のたるみやシワなどに、この作家の中年の性愛を描く稀有な才能、人間そのものへの愛情ある視線などについて語っているとき、男性が一人席をたった。かなりきわどい、しかもセックスに失敗する場面なので、この年代の人には嫌悪感があるかもしれない。でも、一人ですんだってところで、まず成功だったかなと。他の人はにこやかに聞いてくれたし。
とはいえ、一月に三回の出張はやはりしんどく、さすがに背中、とくに肝臓の上が痛くて、最近には珍しくホテルでマッサージを呼んだ。
昨日、今日にかけて、ひたすら『蒼天航路』を読み、ほぼ10冊。やっと32巻まで。あと4巻。
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