ゼミとコンパ
おとといのゼミで「コマ概念の重層性について 資料収集の方法に触れながら」という、博士課程の可児さんの発表があり、これはヒジョーに面白かった。コマの語源はたどりきれなかったものの、文献研究の調べ方を教えてくれて、こういうのは僕にはできないのでありがたい。何せ学者でない人間が大学院で教えるのだから、こういうのは誰かにやってもらわないとデキないんである。
で、4~5限通してはもたない、というので、急遽、仕事部屋で見つけられる資料からの引用で「コマの戦後言説略史メモ」みたいな資料を作ったのだが、これがけっこうよくできた。60年代までは(石子順造も含めて)コマではなくむしろ「フレイム」で語られ、60年代後半期から「コマこそが物語マンガの本質だ」という言説があらわれる(COMの真崎守とかね)。わりとキレイに変遷が出たのだった。
5限、ほぼ僕がしゃべってしまい、それでも時間が余ったので、僕のゼミへの意見を聞いた。みんな楽しくやってくれてるみたいだけど、まだ不安も不満も疑問も僕にはある。
昨日は、講義で「夜話的な言説が成り立つための表現論成立を含むマンガ言説略史」の資料作成が間に合わず、前回『男組』のDVDが途中で上映できないトラブルがあったので、サービスもあって今回の夜話「夏目の目」3回分を、時間をじゅうぶんとったバージョンで一挙公開することにした。さすがにお客さん・・・・じゃないや、学生諸君の食いつきがいいのだが、調子にのってあれもこれも話していたら、『ひょうげもの』『男組』終えたところで、すでに残り10分じゃん!? えー? 夜話本番では、多分5~10分で話していると思うけど、ちゃんとやろうとするとこんなになっちゃうんだなー。すいませんでした。
そのあと、かなりボロボロに疲れたからだで研究室に帰り、夜は身体表象文化学コースの学生さんたちの横断コンパ。ここでも、いろんな話ができて充実していたのだが(とくに、マンガ・アニメなどの浸透による身体自己像の変化と芝居についての話とか、僕のゼミにまとまりがないので、どうしていいかわからないという率直な意見などがホントにありがたかった)、ふと気づくともう10時近く、もう限界に近いくらい疲れていたので、まだ元気な学生諸君を尻目に帰宅したのでありました。爆睡。
こんなんばっか。