彦根屏風とジョジョ立ちの謎
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彦根で三田平凡寺についての講演をやったとき、彦根城博物館で彦根屏風を見た。
これまで額装だったのを、今回屏風に張りなおしたものだ。学芸員の方が案内しながら話してくれたのだけど、屏風にしてみると、意外なことがわかる。これまで、右側のカブキ者(刀を支えに格好つけて立ってる若者)が、右端より二人目の女性(髪を下ろし、背中を向けた若い女性)と向き合って見えて、若者が女に色目飛ばしてるようにも見えたが、屏風の開き方を変えると目線が合わなくなって、見つめ合ってみえなくなる、というのだ。
なるほどぉ~~~っ!
もともと、屏風って凄い表現メディアだなーと思ってきたけど、面白いなー。
そうすると、この男女が向き合ってないバージョンと、向き合ってるバージョンでは、男の左に立つ狗をつれた女性との三角関係とか、物語の連想が違ってくる。多層的な「読み」を引き込むメディアなのだ。
彦根屏風全景
http://longlife.city.hikone.shiga.jp/museum/items/008a.html
・・・・というような話を、最近ユリイカとかで活躍しているイズミ ノウユキ氏の「視線力学」の問題とからめて、「表現」誌(旧「文字」 ミネルヴァ書房 http://www.minervashobo.co.jp/find/details.php?isbn=04917-2 )の連載(現在唯一のマンガ連載!)「マンガ的思想」6pに描いてるところです。
ところで、このヘンな格好で調子こいてる若者って・・・・元祖ジョジョ立ち?(笑
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