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「使いやすく」「ハマる」技術とは! それは・・・

ICT教育における「協働教育」

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前回はテレビゲームにおける段階的学習技法に関して例を示した。

そこで、以下の記述を書いた。

出来る人はより高いレベルで、そうでない人でも自分の力で段階的に最後まで理解し身につける事ができることであろう。

ここで必要なことがある。最後まで理解して身につけるにあたりモチベーションが必要である。
このモチベーションを維持するには、コミュニケーションが必要であると考えている。
これが原口ビジョンで示されている「協働教育」に結びついてくると思っている。

児童・生徒が互いに学び合い、教え合う「協働教育」

今回も参考になる例をあげていこうと思う。

まずは、国民的ロールプレイングゲームであるドラゴンクエスト9
このゲームには「すれ違い通信」といって、無線通信でゲーム内の宿屋に人を招き入れる「呼び込み」ができるシステムである。呼び込むことによりキャラクター強化や、宝の地図が取得可能になる。
この「すれ違い通信」も他人との連携でゲーム展開をスムーズにできるようになる。
そして、2009年夏。秋葉原は、駅前の「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」に設置されたすれ違いスポット「ルイーダの酒場」が有名で、日夜人だかりになっていたのを思い出す。

ちなみに、ドラゴンクエスト9は「すれ違い通信」利用者が累計1億人としてギネス認定されたようだ。

次に、モンスターハンター
プレイヤーはハンターになってモンスターを倒すアクションゲームである。
このゲームはオンライン接続により最大4人でモンスターと戦うことが出来る。
接近戦が得意なハンターがいたり、遠隔戦が得意なハンターがいるため、お互いにカバーし合いながらモンスターと戦うことが出来る。
この技法を学習に取り入れると、仲間意識がつきより難しい難問も皆で解けるようになり楽しさと共に身についていくのではないだろうか。

そして、ソーシャルゲーム
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)サイト内で、SNS内の知人と一緒に遊んだり競争したり、教え合い、ゲームに関するコミュニケーションをするなど、楽しく進める事ができる。
ゲームの進行にあたりソーシャル的な関わりによりモチベーションを高める手法である。

最後に、少し話がそれるかもしれないが、ツイッターノミクス(タラ・ハント 津田 大介(解説) (著), 村井 章子 (翻訳))のいうウッフィーも広義の意味でとらえると協働といった考え方に近いのではないだろうか。
ツイッターもうまく使っている人は学び合い・教え合っている。そうやって積極的に活動している人ほどウッフィーが高まっていると感じる。

著者のタラ氏は雑誌のインタビューで以下のように言っている。

ウッフィーは、何かで貢献すると高まるものである。それも、自分が所属するコミュニティに対して貢献をすると効果が高い。ここで大事なのは、「気前よく提供する」ということだ。自ら与えることで自分のウッフィーが高まる。

この「協働教育」、うまくいくことが日本の教育の底力を上げていくことに繋がるのではないだろうか。

関連サイト
ICT教育への『スマートIT』術

『スマートIT』術的、テレビゲームを参考にICT教育における段階的学習技法を考えてみる

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