スピーチで目を閉じること
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講演で一番大事なことをお話しようとする直前、何も言わず5秒間ほど目をつぶったことがあります。
それまでは、皆さんとのアイコンタクトをとっていたのですが、いったん外したのです。
アイコンタクトをとっていれば、お客さんがどのように感じておられるのか伝わってきます。
スピーチにおいてのアイコンタクトは聴衆とのコミュニケーションです。
しかし、そこには落とし穴があります。
目を使うことで、無意識のうちに「自分の見たいこと」しか見ていない場合があります。
自分の都合の良い方向に解釈してしまうのです。
見ているようでいて本当のことが見えていないということに陥りがちなのです。
だからこそ、あえて目をつぶってみました。
怖いのですが、そうすることで想像力を引き出し、感じるための間を取ったのです。
宮本武蔵の
観見二つのこと、観の目つよく、見の目よわく、遠き所を近く見、近き所を遠く見ること、それが兵法の要である
という言葉が残されています。
この境涯は果てしなく遠く、まだまだ至っておりませんが、感じ続けたいと思っています。
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