講演前に心がけるたった1つのこと
講演やプレゼン直前というのは、いくら準備をしていたとしても、緊張するものです。
特に、最近はボイストレーニングの本を出版させていただいたこともあり、レベルの高いものを追求するべき立場に立ってしまいましたので、プレッシャーは以前よりかかります。
そういうときに、話す順番や内容、パワーポイントがきちんと動くかなどを確認することも大事ですが、私が心がけているたった一つのことがあります。
それは、脳を静かにさせることです。
頭がざわざわとしている状態では、人前に立つ事は出来ません。
早めに到着し、できるだけ静かな場所で、一人になり、目を閉じるようにしています。
どこにも場所がないときは、人気の少ないトイレの個室に入ったこともあります。
そして、これからお話させていただく方々、準備の段階からお世話になった係の方、今回のご縁を導いてくださった方、ここまで私を育ててくださった方などのお顔をお一人ずつ思い浮かべながら、「ありがとうございます」と感謝の気持ちを思い起こしています。
そうすると、いつのまにか、緊張していたとしても、自然と脳の中が静まってきます。
これは「集中する」ということとは少し違います。
シンプルに、ざわざわとしていた脳の中が静まり返り、自分が癒された気持ちになるということです。
これが出来ていないと、大抵は上手くいきません。
定刻ギリギリに到着し、汗をふきふき舞台に立つことなど、心を落ち着ける隙もありませんから、話す前からすでに失敗しているようなものです。
あなたが癒されるとき、世界も癒される
だから、あなたは癒されるべきなのです
クリシュナムルティの言葉です。 この境地にはなかなか到達できないかもしれませんが、いつかはこの自他一体を目指してみたいと思っています。
良いご縁をいただいたらば、一期一会の時間が素晴らしいものとなるよう願いながら、お話させていただいています。