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ライフワークとしての学びを考えます。

階段から滑落

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最近、(と言っても数ヶ月前)階段から滑落しました。

銀座のある喫茶店だったのですが、階段のカーブが割と急な曲線でしかも薄暗く、二階から降りるとき足を踏み外しました。ハイヒールをはいていたのも良くなかったかもしれません。
落ちているときは、一瞬にも関わらず、スローモーションのように時間が長く感じられました。
途中までは根性で踏みとどまろうとしていましたが、「下手に無理な姿勢で落ちるとよくないかもしれない」と思い、身体を柔らかくして落ちたのです。落ちながら、「もしもの事があったら家族に申し訳ないなあ」などと考えていました。

二階から一階まで頭から一気に行きましたが、不思議と怪我はありませんでした。
ちょうどその日、偶然一目惚れして買ったカチューシャを後で見たら、硬い石がほとんど砕け散っていてぞっとしました。
自分としては割と高価な買い物だったのですが、このカチューシャが自分を守ってくれたのかもしれないと思いました。不幸中の幸いでした。


派手に落ちたので、お店の人が「救急車呼びましょうか!?」とおっしゃってくださいましたが、運良くどこも痛くありません。救急車は断り、「少し休ませていただけますか」とお願いして座っていると、次から次へと一人ずつスタッフが「大丈夫ですか?」「この階段よく落ちるんですよ〜」と言って代わる代わるいらっしゃるので、有り難いのですが、とにかく恥ずかしさでいたたまれなくなり別のカフェに入りました。声をかけられればかけられるほど、惨めな気持ちになり、放っておいてほしいというのが正直な気持ちだったのです。
どこも痛くなかったのですが、念のため、その後の予定をキャンセルさせてもらって帰宅しました。

2014年6月7日の日本経済新聞夕刊「あすへの話題」阿木燿子さんのエッセイに、道路で転倒なさった体験が書いてあり、お気持ちよく分かりました。

     ・・・・・(以下引用)・・・・・

通りすがりの人が「大丈夫ですか?」と声をかけてくるが、返事ができない。大袈裟な言い方だが突如地獄に突き落とされた感じだ。何とも自分の姿が無惨に思える。
それでもノロノロと起き上がり、顔に手をやると掌に血が付いている。とりあえずそのままエステティックサロンに駆け込み、化粧室を借りることにした。「どうなさったんですか?」と驚く受付の女性の顔。この時も恥ずかしさが先に立って満足に受け答えができなかった。

     ・・・・・(以上引用)・・・・・

私の場合、何も怪我はなかったので、喜んで良いはずなのですが、やっぱり恥ずかしいのです。

この経験に懲りて、それ以降階段は手すり側を歩くようになりました。

災難でしたが、良い勉強になりました。

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