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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

津波の規模は、高さ以外の分かりやすい尺度が必要なんでは

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 昨日は東京マラソンにオリンピック、じつはその裏ではラグビーの日本選手権決勝などスポーツ花盛りな日だったわけだが、そのTV観戦を妨げていたのが津波情報の表示だった。

 とはいえ、津波は大きな被害を発生させる危険性をはらんでいるものだから、情報を確実に伝えるためには徹底した情報発信は必須。TV画面につねに警報情報が表示されるのも、致し方がないことだ。

 ところで、あれだけ危険だから海岸や港に行かないようにという注意がなされたにもかかわらず、海岸や港の近くまで様子を見に行った人もいたようだ。幸いにも、事故には遭わなかったようだけれども。

 このような行動をしてしまうのは、津波の高さと通常の波の高さの違いがよく認識できていないためではないだろうか。数10cmの津波なんていわれると、たいしたことないんじゃないかと思うのも事実。ところが実際は、数10cmの津波でも港や海岸にやって来る際には、その何倍もの「波」になることもあるようだ。Wikipediaには、次のような記述がある。

津波の波高は水深の4乗根と水路幅の2乗根に反比例するので、仮に水深160メートル、幅900メートルの湾口に高さ1メートルの津波が押し寄せ、湾内の水深10メートル、幅100メートルの所に達した場合、波高は水深の減少で2倍、水路幅の減少で3倍になるため、総合すると波高は6メートルになる。

 このようにさまざまな条件にもよるけれど、場合によっては6倍もの高さの波になるようだ。そうすると20cmの津波が120cmに。20cmならまあ足首くらいで耐えられそうだが、120cmあれば確実に波に押し流されるに違いない。

 条件によって大きく変動するので、20cmの津波を所によっては120cmの波の高さになるから注意せよとは断言しにくい。津波の危険性を認識させるためには、規模を表すのに高さ以外の尺度が必要そうだ。25mプール何杯ぶんの水が押し寄せますとか、なにか規模を実感できる表現があればいいのだが。

 もちろんニュースや気象情報の報道では、そのあたり詳しく解説していたようだけれど、説明が専門的な話しになると逆に理解しにくくなる。なにか分かりやすくて危険性がだれにでも把握できるような、うまい表現があればいいのになぁと思うのだった。

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