「小さな島のおおきな文化」 組踊伝承者 神谷武史氏
めんそ~れ!
同友会大学の第1講は、沖縄の組踊伝承者神谷武史氏の実演と講話でした。
組踊は2010年にユネスコの世界無形文化遺産に選ばれた、沖縄の伝統芸能です。
ユネスコの世界無形文化遺産では、昨年「和食」が選ばれて話題になっておりますが、組踊は3年前に選ばれております。
同じような芸能では、歌舞伎が2005年に選ばれております。
沖縄のめでたい席では必ず演じられる「かじゃで風」から始まり、演奏の歌三線、太鼓、笛の紹介や化粧の仕方などの解説、実際の創作組踊の実演ととても素敵な舞台でした。
印象的だったのが、同じ伝統芸能である、歌舞伎については、生まれたときから、歌舞伎の家柄に育ち、1億円プレーヤー、人間国宝が約束されているが、一方、組踊は誰でもが伝承者になれるが、組踊だけでは食べていけないという、環境、待遇の違いがあること。昨年歌舞伎の坂東玉三郎さんが、組踊に挑戦され、舞台に立たれたということでしたが、1万円近い公演チケットがすぐ売れてしまうのに比べ、自分たちは3500円のチケットを売るのにも苦労している。
神谷武史氏は、仕事としては、役所に勤めておられて、練習時間に恵まれているというわけではありませんが、沖縄伝統芸能を後世に伝えていくということで頑張っておられます。
神谷武史氏は、琉球空手もされておりますが、先年、バングラディッシュに講演に行かれたときに地元の方から、バングラディッシュの本を見せられて、「空手は沖縄から伝わった」と書いてあるんだよと言われたということでした。
沖縄という、地球儀で見ると虫眼鏡で見なければいけないほど「小さな島」ですが、「組踊」や「空手」など、「大きな文化」が世界中に発信されているということを知り、改めて沖縄の魅力を感じました。
ぜひ、機会があれば、沖縄の組踊の部隊を見ていただきたいと思いました。