コンタクトセンターは「惨状」なのか?
めんそ~れ!
といっても、今日は沖縄からではないのですが、沖縄タイムスのLIVEカメラから沖縄の様子を確認しましたが、相変わらず雨模様です。
沖縄の方言で、「~しましょうね。」というのがあります。標準語だったら、「Let's」の意味で一緒に何かをするということですが、沖縄では「I will」のことです。喫茶店や食堂に入って、お店の方から、「片付けましょうね。」と言われて最初は「なんで私が一緒に片付けないといけないのか?」と面食らうこともありましたが、だいぶ慣れてきました。でも、飲み会とかで女性から「帰りましょうね。」と言われたときは、わかっていてもまだ少しドキッとしますが。。。
今日は、日経BP社のIT proにて多田正行氏が『コンタクト・センターの「惨状」』という記事を書かれてて、ITmediaのブログで、妹尾高史氏が『コールセンターには標準語での応対が必須だろうか?』という記事をかかれていらっしゃいますので、私の経験を少し書かせていただきます。
多田氏が書かれているように、コールセンターの離職率は前回のブログでも書きましたが、残念ながら非常に高くなっております。その対策として、それぞれのコンタクトセンターでいろいろな手を打ってきていると思います。先日、城 繁幸著「若者はなぜ3年で辞めるのか?」を読んでいて「年功序列」制度の崩壊が若者が3年で辞めてしまう原因のひとつであるとかかれていましたが、コンタクトセンターのコミュニケーターに関して言えば、そのキャリアパスが明確ではないと言うのが、離職率を高めている大きな原因のひとつと思います。単純に考えて、5年も10年も電話での応対を続けると言うことを仕事にするのはとても難しいと思います。今までに一人だけ、「私は75歳までこの仕事を続ける」という、すでに50歳を越えたスーパーコミュニケーターを部下に持ったことがありますが、通常は難しいと思います。
妹尾氏のブログの中で、コミュニケーターの方と直接会話をされて、改善活動をしていく方向性をもたれているのは、正しいアプローチと思います。地域特性をもった対応ができるようにその地域出身者に担当させると言うことは、私も以前実施しましたが、現地の方と会話が弾みよい結果を生み出しました。
多田氏が書かれている以下の文章(抜粋)について、
中央公論誌10月号の特集「『国家の品質』が危うい」で佐野眞一氏と金子勝氏の対談が掲載されている。佐野氏は「IT版女工哀史」と表現し、地方のコンタクト・センターの実情を取り上げていた。方言や訛りを矯正されている現場に遭遇した佐野氏は「地方固有の言葉を失わせるというのは、中央から地方への一種の侵害だ」と述べているが、筆者もその通りだと思う。
沖縄の場合、沖縄の人は方言と標準語の使い分けが非常にうまい(ほかの地方もそうですが、TVの影響もあり、標準語は普通に話せます)ので、特に、矯正することもありませんが、さすがに、冒頭の沖縄の方言のように違った意味で捉えられるような表現は矯正せざるを得ないと思います。また、相手がわからないような言葉もコミュニケーションが仕事のコンタクトセンターではどうかと思います。
本当の意味でのコンタクトセンターの「惨状」は、言葉を矯正されると言うようなことではなく、キャリアパスが明確でなく、今後につながるスキルアップも考慮されていなくて、自主的に取り組めることもないようなセンター運営がおこなわれているとしたら、そこにあるのではないかと思います。