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課題先進国・日本こそ、世界に貢献できる

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東大総長の小宮山学長は、「日本は課題先進国である」として、「日本は世界に先駆けて課題に積極的に取り組み、継続的なイノベーションを通じて解決してきた。この経験は世界でデファフトになりうる」とおっしゃっています。

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今年始めのある講演で、いくつか具体的な例を挙げて説明されています。

  • 日本のGDPは世界の12.9%を占める一方、二酸化炭素排出はわずか5%
  • 米国のセメント生産エネルギー消費は、日本の1.8倍。米国が40年前の技術を使っているため
  • 1KWh発電時の窒素酸化物排出量は、米国4.8g/KWh、ドイツ1.2g/KWh、フランス7.1g/KWh。これに対して日本はわずか0.2g/KWh

これは、日本がモラルが高いから、という訳ではなく、海外エネルギーに頼っていて、かつ、狭い国土のために公害病のリスクが高かったためです。問題を解決しようと試行錯誤しているうちに、諸外国よりもずっと先に進んでしまっているのです。

「課題先進国 日本」は、21世紀地球の未来像でもあり、我々が直面している課題をうまく解決すればデ・ファクト・スタンダードになり、世界中に導入されていきます。

従って、小宮山総長は、

  • 今まで日本は産業競争力を追求して生活の向上を目指してきたが、これからは生活の質向上のために、それを支援する新産業育成を目指すべきである
  • つまり、日本は、内側に目を向けると世界に貢献できる。外国ばかりに目を向けるのは問題である

とおっしゃっています。

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今になって小宮山総長の講演を思い出したきっかけは、昨晩放映された「全国で認知症のドライバーが30万人いる」というNHKニュースです。

認知症で運転すると、人や車などが飛び出した際の反応が遅くなったり、どこを走っているか認識できなかったりして、交通事故にあう確率が高まります。そこで運転免許更新の際に、認知症検査を行うことも検討されています。

この認知症ドライバーの数は、高齢者の増加、及び核家族化による単身世帯増により、今後さらに増えていくことが予想されます。従って、運転免許更新のチェックだけでは、必ずしも解決できないと思われます。

一方で、最近は自動車も進化していて、自動的に縦列駐車をしてくれたり、いねむり運転の兆候を事前に察知して段階的にブレーキをかける仕組みも導入され始めています。

「認知症ドライバー急増」という新しい課題に対して、技術革新で対応することは可能なのではないでしょうか? (車のみの技術革新だけでなく、インフラ全体の見直しが必要になるかもしれませんが)

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日本は真っ先に高齢者社会に突入しつつありますが、他国も10年~30年程遅れて高齢化社会に突入します。特に一人っ子政策を続けてきた中国の高齢化は、地球全体でも非常に大きな問題です。

「認知症ドライバー増加」という一面だけを見ても、日本が将来的に世界に貢献できる可能性が見えてくる、と考えた次第です。

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