タイ国の真実らしきもの その24 氷の話
前回バンコクの水道の水は、飲めません。という話をしました。
そこで問題になってくるのが氷です。
昔、氷を食べて旅先でおなかをこわすと聞いたことはありませんか?
海外では、氷は安心できるお店でしか食べてはいけないとか、言われていました。
理由は、昔の氷は、水道水の不純物が溜まったままで固まるため、体に悪い部分が濃縮されて取り入れられる場合があったからなのです。
水道水より体に悪いと言われていました。
現在ではどうかといいますと、実は現在の氷は水道水より安全なのです。
理由はというと、誰が発明したのか知りませんが、穴あき氷の発明が大きな理由です。
何で穴が空いているのでしょう?
タイの氷には穴が有る
日本の氷は、穴なんて開いてませんね。
水道水を冷蔵庫などで凍らせると、氷の真ん中に白い曇りがあるのが判ると思います。
これが水道水に含まれている不純物で、透き通った氷を作る機械や薬品というのは、単に不純物を取り除けば良いだけなのです。
この不純物は、物性の基本原理で固まり始めると純度が高くなるというものにより最後に残った濃度が濃い不純物なのです。
穴の理由がわかりましたか?
この穴は、外から氷が固まり始めた時の内部に集まった不純物の多い水を捨てた後なのです。
つまり、穴あき氷を作るということは、不純物を取り除く効果があるということなのです。
氷を砕いたものがあったりしますが、元の氷は穴あき氷の場合がほとんどで、残りは、濾過後に凍らせたものですから安心です。
こんな日常にも物理学は役立っているんですね。
ちなみに半導体の精錬など金属等の純度を高めるために同じような手法を使います。
今日はここまで、またいつか御会いしましょう。