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シリコンバレーのサムライ・ウルフが、イノベーションについてつぶやきます。(時々吠えることもあります。)

新年にむけて ー 私は、還暦ウルフとして情熱を失わず前進します!

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新年あけましておめでとうございます。

今年は私の干支、午年。私は還暦を迎えます。これを期に、私は今までとまったく違う意識で人生を切り拓こうと思います。23年前にシリコンバレーに渡ってきた頃の情熱を忘れることなく、新たな気持ちでこれからの10年を進んでいきます。

私は、シリコンバレーに移住して以来、成熟化しつつある日本の産業界に対して、産業の新陳代謝のメカニズムをシリコンバレーから学び、ベンチャー企業の動きからトレンドを予測し、ベンチャー企業を利用してイノベーションを推進することを提唱してきました。1990年代半ばにインターネットの商用化によるIT産業の進化を迎えた後の5年くらいは、日本のテクノロジー系企業の間ではシリコンバレーブームが起きました。私自身も随分メディアに登場しました。本を何冊も上梓しました。しかし、ブームは一過性で終ってしまいました。企業が求めていたのは「何か儲かる商品はないか」という発想であり、私が説いていた「外部イノベーションによる既存事業の変革」ではありませんでした。日本企業に幻滅した私は、NetService Ventures Groupを創業し、私とビジョンを共有する日本企業としか仕事をしないことにしました。さらに、シリコンバレーでベンチャーのインキュベーションを始めました。(インキュベーションしたベンチャー企業からエグジットを迎えるベンチャーが最近やっと出てきました。この顛末は別の機会に。)

正直言って、ここ10年はかなり日本企業には否定的、批判的でした。変革期に必要なリーダーシップのない調整型の経営トップと飼い慣らされて自らが立ち上がることをしない従業員。私は幻滅され通しでした。幸いにも仕事をご一緒した日本企業の皆さんは、経営者から現場の担当者まで素晴らしい方ばかりでしたが、それは少数派。結局、周りの空気ばかり読むサラリーマン根性の経営幹部に随分と振り回されました。私は、日本企業とそれを取り巻く日本の社会には幻滅してきたのです。

しかし、私は心を改めました。もう一度「かつて私がシリコンバレーに渡った時の情熱を呼び戻し、ポジティブにいこう」と。

今、ウィンストン・チャーチル語録が胸に刺さります。

悲観主義者はすべての好機の中に困難を見つけるが、楽観主義はすべての困難の中に好機を見いだす。」

私は、できない理由から入る日本企業の態度を批判してきましたが、私自身がそれと同じ悲観主義者に傾いていたのではないか?

私が日本企業に対して何度も挑戦してできなかった事が現在次々と起こっています。ソーシャルネットワークやモバイルアプリの市場が急拡大しました。私が日本企業に提案したモバイル中心に再構築されるネットワーククラウドとライフログなどの巨大なデータを統合した新たなサービスは、現在スマホ、モバイルアプリ、クラウドサービス、ビッグデータという呼ばれ方で実現しつつあります。さらにはゲームの世界では、若者が次々とベンチャーを創業し、中には数千億円の企業価値を作り出した強者がたくさん輩出しました。そして、その成功企業がさらにベンチャー企業を買収する、という好循環も起きています。日本に留まることなくシリコンバレーの地でベンチャー創業を挑戦する日本人の若者も出てきました。「ベンチャー・キャピタル(VC)には興味ありません」と言ってきた大企業が次々と新しいVCに出資し、日本のVCではあり得なかった数百億円のファンドが生まれています。

私は、過去の経験に囚われてすぎてきたのではないか?若者の無鉄砲さ、純真さを失っていたのではないか?

成功とは、失敗に失敗を重ねても情熱を失わない勇気のことだ。」(ウィンストン・チャーチル)

私は、20年前の情熱を忘れることなく、青臭い若者の大胆さと還暦を迎えた大人の知恵を併せ持った中年イノベーターになろうと思います。

そして、今年からは自分自身の情熱を衒いなく表現し、何事もポジティブに対処しようと思います。批判ばかりされて嬉しい人はいないでしょう。これからは、チャレンジしている人はそのアプローチの巧拙や結果に関係なく積極的に褒めていこうと思います。

誠実でなければ、人を動かすことはできない。人を感動させるには、自分が心の底から感動しなければならない。自分が信じなければ、人を信じさせることはできない。」(ウィンストン・チャーチル)

さらに言えば、誠実さ、感動、信じることだけではだめで、他の人にそれを伝える努力をしないといけないと気づきました。これからの10年は、10年以上前の自分のように、そして現在活躍中の頼もしい若者のように、大いに情報発信していこうと思うのです。

老いては子に従え。」これからは若者の道をふさぐことなく、老人は道を譲るべきです。日本には若い血が必要です。ただ、私自身は「還暦の若者」だと思っていますので、まだまだ若者と切磋琢磨していこうと思います。負けないよ!

シリコンバレーの還暦ウルフを改めてよろしくお願いいたします。

(1/1/2014)

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