オバマ大統領就任 ボストンより
今日は歴史に残る日、と多くの人が口にしていました。
オバマ氏の当選が決まった日も大喜びしてた滞在先の大家さんは今日も朝からテンション高。「これでnasty Bushともおさらばよー」と。なるほど、そっちもあるのね。
民主党がマジョリティのボストンではもちろんお祭り騒ぎですが、今回はそれを越えて多くの国民が「希望」を語ってくれる大統領に期待し、新しい歴史の1ページをお祝いしたのではないかと思います。
ちなみに、FacebookとCNNがコラボしてFacebookで大統領就任がライブで見れるイベントが企画されていたので(参加表明125万人、たぶん参加16万人)私も朝8時に一度アクセスしてみました。が、CNNライブの映像を見ながら参加者が自分のステータスをアップロードして「I'm excited. watching in Seatle」とか「It should be public holiday today」などといった気持ちをシェアする、FacebookがTwitter化しただけだったので、個人的にはなんだかなあ、と思いました。せっかくこれだけの人数集めたのなら、もう少し有機的な情報交換とか、ライブで数値的なアンケートとかやればいいのに。
というわけで、結局、パブリックビューの開催されているパブリックライブラリーに行って「歴史的瞬間」を目撃することにしました。
ミニシアターくらいの大きさの会場は11時に既に満席。画面にオバマが映るたびに拍手や歓声、そしてブッシュの荷物がダンボールでホワイトハウスからトラックに運び込まれる映像が流れた時もまた歓声。。。ブッシュさん、相当嫌われちゃってますね。
テレビで見た方も多いかと思いますが、連邦議会議事堂の前にものすごい数の人が集まっているのを見て、私も改めてアメリカの民主主義の強さを感じました。自分たちで選んだ大統領、ですものね。
大統領の宣誓の前にはシアターの全員が起立、大統領就任の瞬間はまたすごい歓声と大拍手。中には涙をぬぐっている人まで。私はなんだかもう、ただただ圧倒されてしまいました。
そしてそれに続く就任演説。みんなが息をのんで彼の言葉に耳を傾けている様子がびりびりと伝わってきました。
考えてみればアメリカの大統領の就任演説を最初から終わりまでしっかりと聞いたのは今回が初めてでしたが、とても力強い、期待に応えることのできたスピーチだったと思います。
私が特に印象的だったのは建国の精神に度々触れたことと、Next Generationへ繋げていく、というメッセージです。
政治には、次に生まれてくる世代へよりよい世の中を残す責任があると思いますが、今の日本の政治を見ていると、次の世代へ負の遺産ばかりを積み上げているように思えてなりません。
それからスピーチ力。この混乱の世の中の中で、人々の誇りとプライドを取り戻し、あれだけ強く「自分たちはできるんだ。」というメッセージを国民に届けることができたオバマ大統領のスピーチ力は偉大だと思います。もちろん優秀なスピーチライターの存在はありますが、それにしてもやっぱり人を感動させられるスピーチができるというのも大統領に必要な資質の一つなのでしょう。
経済や国際政治とみるとアメリカの今後には課題も多く、とても明るいとは言えない状況ですが、世界のリーダーたるアメリカの今後にちょっと期待しつつ注目したいと思います。
日本は・・・民主主義でしたっけ?私ももう少しがんばります。日本の政治家も今回のオバマ大統領にいい刺激を受けて本当に国民に訴えかけることのできる政治をしてほしいと思います。