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ソニーエリクソンの挑戦(4)~運命の日(おまけ)

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企業を取材させていただいている者として、あまり、こういうことは書くべきではないなぁ、と思いつつも、当時の様子を再現するために、あえて書いてみます。前回のエントリーで、2003年3月4日は、ソニーエリクソンの運命の日と書きましたが、この頃の同社の広報体制というのは、あまりしっかりしたものではありませんでした。

たとえば、この日の発表会で配布されたニュース・リリース。たいていの記者は、リリースを受け取ったらぱらぱらとめくって、必要なことが書いてあるかを確認をするものです。この時は私は『T610』のリリースに、連続待ち受け時間、連続通話時間、サイズ、重さなどが書いてあるのを確認して、安心してしまったのですが、もう一機種の『T310』については、これらの情報が記載されていませんでした。そのため、後から、わざわざ問い合わせをすることになってしまいました。要するにリリースに盛り込む情報に関するフォーマットが、定まっていないようなのです。この点に関しては、ノキアは昔からしっかりしていたと思います(ノキア・ジャパンのOさん、いろいろお世話になりました)。

このことがあってから、特にソニーエリクソンのニュース・リリースは、すべてに丹念に目を通すようになりました。

London_110 また、新製品などの画像データがCD-ROMで配布されたのですが、左のキャプチャー画面を見てもらうとわかるように、JEPEG、EPS、Microsoft Office Document Imaging Fileの3種類が、フォルダーに小分けもされずに混在しているという有様。ファイルサイズも数百KB、数千KB、数十MBとまちまち。普通は、一つの画像につき、ファイルサイズの大中小を揃えておくものだと思うのですが・・・。

しかもファイル名の付け方も統一されてなく、どういうわけか『T310』や『T610』が3台ならんでいるデータだけが他のファイルと異なり『3x T310』、『3x T610』となっていたり。さらに、一番下の『T300 Logo』、『T300 Tony Hawk』は、もちろん『T310』の誤植で、紙のおわびがCD-ROMにつけられていました。

正直なところ、「大丈夫か、この会社」と思ったのは事実です。もちろん、最近は、とてもしっかりしていますが。

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