オルタナティブ・ブログ > 安藤怜のロンドン灯 >

英国ロンドン発のニュースなど

ウィキペディア考-2-

»

iTmediaにウィキペディアに関して、新たな記事が掲載されました。

「Wikipedia、科学分野では正確」――Nature誌が調査 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0512/15/news070.html

科学専門誌ネイチャーが、各分野の専門家に、ウィキペディアとブリタニカ百科事典の評価を依頼し、回答を得られた42の項目について調べたところ、ウィキペディアは平均で4カ所の間違いがあり、一方、ブリタニカ百科事典では3カ所だったことがわかったそうです。つまり、ウィキペディアの信頼性は、ブリタニア百科事典と同レベルであることがわかりました。

この記事の元になったネイチャー誌の特集はウェブで公開されています。

Internet encyclopaedias go head to head http://www.nature.com/nature/journal/v438/n7070/full/438900a.html

これによると、信頼性以外の点での意見として、特に「読みやすさ」という点について、ウィキペディアは「構成が貧弱で、混乱している」という指摘が多かったそうです。

また、下記のコラムの後半では、ある科学者が、"climate-change"に関連するトピックで、2人の懐疑派と2年間にわたり編集合戦をくりひろげたことが紹介されています。最後は、ウィキペディアの管理人の裁定により、懐疑派の2人が6カ月間編集禁止に。また、当の科学者も6月間1日に1項目しか編集できないという裁定がくだったそうです。

Challenges of being a Wikipedian http://www.nature.com/nature/journal/v438/n7070/box/438900a_BX1.html

あと、学術的なレベルでは、出典や文責の曖昧な文章は引用できない、要するに「使えない」ので、そういう意味での限界はウィキペディアには、あると言えます。入門レベルで、何かを知りたい時には、とても便利なんですけどね・・・。

Comment(8)